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4-11 空っぽ
「整理…?けじめ…??」
一体なんのことかわからなかったがヨコが眉根を寄せていると
複雑そうな顔をしていたナナミがこちらを見上げてくる。
「なんか…あったんすか…?」
さすがの彼女もただ事じゃないと察しているのか控えめに聞いてくれる。
「どうやら…家出した…?みたいで…」
「あー。ナナメちゃんあるあるやな」
「…そうなんですか?」
「そーなんですよぉ。
嫌なことあるとすーぐ家を飛び出しちゃって!
でもしばらくふらふらしたらすぐ戻ってきますよって」
ナナミはどこか慰めてくれているらしかった。
ヨコはため息を溢しながら封筒に手紙を戻しておいた。
「……すみません…そういうわけでしばらく帰って来ないのかも…」
「にゃー。もうしょうがないなぁ!
今度のお茶会で使いたかったのにぃ」
ナナミは憤慨しながらもソファから立ち上がり、何か考えるように両手を腰に当てて口を歪めた。
「もういいや、妹特権で勝手に持ってくとする!
そもそもナナミちゃんのだしぃ、問題ないッショ!」
ナナミはそういうと、うむ、と1人で頷いた。
「ナナメちゃんの部屋漁らせてもらうぞい!」
彼女はそう言ってだかだかと走っていってしまった。
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