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4-62 触っていいの?
ヨコは複雑そうに目を細めて、優しく額に口付けてくれた。
「泣かせてばっかだな…」
彼はどこか申し訳なさそうに呟くけど、ナナメは小さく首を横に振った。
「違うんです…しあわせ、だから…」
こんな風に、嬉しくて幸せで、自分が泣いてしまうだなんて想像もしていなかった。
苦しくてしんどくて悔しくて、そんな風に泣いてばかりだったから。
「…っ、こんなに幸せで…いいのかなって……」
ぽろぽろと涙が溢れて止まらなくて、両手で擦るように拭っていると
ヨコはナナメの手を掴んで止めてくる。
「……やっぱ…嫌だなぁ…
ナナメが、俺以外に触んのも触られんのも…」
彼は小さくため息をこぼしながらちゅ、と優しく口付けてくれた。
服を捲り上げるようにして素肌が晒され、彼に触れられると身体は火照って。
「っん…、そんなこと…しないです……」
「どうかなぁ」
胸に、お腹に、優しく衣服を剥ぎ取られて、太ももに。
彼に口付けられると、ぞわぞわと背中に熱が走っていく。
「…ぁ…っ…ヨコさん…」
太ももに軽く歯を当てられながら彼の眼はこちらをじっと見ていて、ますます呼吸が乱れていってしまう。
浮いてしまっていた腰を撫でられながら、欲しくて疼いていた蕾へと指が侵入してきて思わず唇を噛んだ。
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