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第41話 血沸き肉踊るツンデレ

戦争を間近に控えているとはいえ国内は平和だった。 今のところ西ソマトロアムも、その同盟国も目立った動きはしていない。 …とはいえピリピリとした空気が流れているのは間違いなくてアッシュはプレッシャーのようにその空気を感じていた。 ファリスの事もあってシアーゼとマルクの提案を飲み、マグルシュノワズへと行かせたが彼のいない国はやはりどこか落ち着かない感じがした。 それはきっとアッシュだけなのだろう。 マルクは見てくれも言動もちゃらちゃらしているが、頼り甲斐のある男で 昔からなんだかんだ器用に上手くやっていて、軍内部の事だけでいっても色んな危機を乗り越えて来られたのは彼のおかげである所もかなりあるだろう。 そんな彼の任務もそうだし、世界を取り巻くこの空気も頭を悩ませてはいるが 何よりも一番アッシュの脳を占めているのはファリスのことであった。 先日のあの一件以降彼は妙によそよそしかったり挙動不振だったり発狂したり、なかなか読めない動きを見せてくる。 ただ1つ確かなのは好感度はだだ下がりだろうということだ。 必死だったとはいえどさくさに紛れてちゅーしてしまったし、と思い出してはアッシュは思わず口を抑えた。 「…いきなりはいけなかったよな…うん…」 頬が熱くなってきそうで慌ててあの時の思い出を脳内メモリアル部分に押し込める。 そんなアッシュの耳に、 賑やかな歓声が聞こえ立ち止まった。 広大な城内の中にある兵達の演習場の方からだった。 そのエネルギー溢れる声にアッシュは自然と足がそちらに向かう。 マルクがいない軍隊は、てっきり静かに過ごしていると思っていたが何をそんなに盛り上がっているのか。 運動場のような演習場を建物の陰から覗くと、 人溜りができている。 兵達が何かを囲んでしきりに声をあげていた。 リンチ…?いや、喧嘩か? もし何か問題を起こしているのなら止めねばならない。 アッシュはばれないように彼らに近付いていった。 その瞬間人溜りの上空を 誰かが吹っ飛ばされていった。

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