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第86話 その国の王女様

「ふっくんーーー!!!」 「エイリー…こないだ……お久しぶり…」 ファリスはエイリアス姫にめちゃくちゃに抱きしめられながら苦笑していた。 なんと2人は知り合いだったらしい。 ぽかんとしていたアッシュを振り返っては、ファリスは言い辛そうに頭を掻いてエイリアス姫を指差した。 「…えっと、実は、私の」 「許嫁!」 「元!」 即座にファリスはツッコミをいれ、エイリアス姫は頬を膨らませた。 「そ、そうだったんだ…」 なんと、なんとまあ。 アッシュは世間の狭さに絶句した。舞踏会で本当はファリスの元許嫁を口説こうとしていたよ、とは口が裂けても言えない。 「でもどうしてふっくんがアッシュ様といるの?お友達だったの?」 「ふっくん…」 呟くとファリスに睨まれたので すました顔をして遠くを見るアッシュであった。 「お前に話してもしょうがないから。 じょ…お姉様にあわせてくれ」 「えーやだ!それより私のお部屋に来て!ね?」 「エイリー…遊びに来たんじゃないの! 急いでんだよ頼む」 ファリスが言い聞かせるように言うと エイリアスは口を尖らせて下を向いた。 舞踏会では大人しそうに見えたが以外とわがままなお嬢さんのようだ。

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