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第125話 恋とスパイは使いよう

「...っ、ん」 唾液で濡らされた突起を指で弄られながら再び首に噛み付かれる。 強く吸われてチリチリと焼けるような甘い痛みが走ると、びくんと身体が仰け反ってしまう。 「...ふ...、っ、う」 声を我慢しなければならないのに。 頭ではわかっていても、耳を喰まれつい口の端から溢れてしまう。 「...シアーゼちゃん、もしかして感じやすい?」 耳元で囁かれ、シアーゼは眉根を寄せながら 彼の指先に頬ずりした。 「.....あなたが...触ってるからです」 「.......。」 マルクは眼を見開いて変な表情で固まっているので チャラそうで以外とチョロいんだなーと観察しながらもシアーゼはくすくす笑った。 「...どうしよう、シアーゼちゃん可愛スギ」 キスが落ちてきて、舌が絡み合い始めると 頭がぼうっとしてもっと触れて欲しくて堪らなくなってしまう。 彼の手が身体を撫で、足の間へと滑り込んできた。 「...っ、は」 衣服の上から熱を集めたそこをゆっくりと撫でられ、 呼吸が止まりそうになってしまう。 熱くてどうしようもなくて、でもいきなりあれしてこれしてというのはどうなのだろうと僅かに残った冷静な部分が必死に考えようとしている。 客相手だったらもっとこう割り切ったりできるのに。 嫌われたくない。何故だかそんな気持ちになってしまうのだ。 彼の手が直接肌に触れてくる。 服の間の狭い空間で張り詰めた自身を撫でられ、 電流のような快感に襲われ唇を噛んだ。 「....ん、ッ...ん」 今更何をしおらしくしているというのだろう。 シアーゼは不可解さに泣きそうになりながらも、それでも彼が欲しくてもっともっとその温度を感じていたいと思ってしまうから。

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