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エッチよりたいせつなもの
「真生、頼むから力を抜いてくれ」
「そんな事、言われても・・・っ・・・ん・・・やり方なんて、分からない」
見かねた涼太が、臀部の下に手を差し入れて腰を浮かせてくれて、葵がゆっくりと雄を引き抜いた。とろりと鈴口から先走り液が滴り落ちる。
「真生のナカ、ギュウギュウ締め付けてすごく気持ちよかったのになぁ」
中断を余儀なくされ、憮然としながら急いで身支度を整える葵。
「蓮くんくらいの子って、寝ても覚めても、怒られても、とにかくママが大好きなんだよ。そのママが蓮くんを置き去りにして突然いなくなるんだもの。母親が恋しいのも無理ないでしょう」
涼太が俺の体を持上げ、自身をひっくりと引き抜いた。
「蓮くんは、自分が悪い子だからママがいなくなったって思ってる。思い込みが激しいのも特性だからーーだから、だよ。魘されて泣いたのは」
「涼太、お前・・・」
父親より父親らしい涼太。
俺より蓮の事を一番理解してくれている。
ぬくっと、頭をもたげる自身の雄を下着の中にしまい、寝間着のまま起き上がった。
「体が怠いでしょ。寝てていいよ」
「ごめんな、涼太」
「ううん、気にしないで。それと、僕は父親じゃなくて、ママだよ。蓮くんのママ‼」
「はぁ⁉」
「だってそう顔に書いてあった」
涼太は何でもお見通しだった。
「じゃあ、ママしてくるね」
涼太は笑顔でほっぺたにキスをしてくれて、蓮の寝ている布団へ向かった。
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