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意外な人との再会

「見た目より、若いって事だよ」 って、涼太が。話しを聞いていたみたいだ。 「彼モテるから、色々と大変で・・・」 「焼きもち妬き過ぎるなよ。あんまり、しつこいと嫌われるぞ」 「余計なお世話です」 普段は見ることのない屈託のない笑顔を見せる涼太。 彼の方こそ、俺なんかより、ずっと若いし、ルックスもいいし、こうして見るとお似合いのカップルみたいだ。 胸に針が刺さってチクチクと痛い。 「涼太の旦那様、引き取られた先の施設で彼は人殺しの弟と白い目で見られ、物が無くなれば一番に疑われてーー血を吐くくらい辛い思いをしてきたました。懸命に妹さんを守って生きて来ました。男運も悪くて、いっつも悪い男に捕まって・・・でも、貴方なら涼太をきっと幸せにしてくれはず。涼太の親友から同棲祝い。好きな花を一つ選んでいいよ」 「いえ、あの」 「遠慮しなくていいから」 吉沢さんに言われ、すぐ目の前にあったガーベラの鉢植えを眺めた。 ピンク、赤、白、黄色ーー。 俺は迷うことなく、黄色のガーベラを手に取った。 明るい黄色が、涼太の笑顔と重なった。 「真生・・・」 「ん⁉何⁉」 「黄色のガーベラの花言葉知ってる⁉」 「ごめん。俺、そういうの余り興味がないから」 「そういうと思った。究極の愛、親しみやすさ、優しさーーだよ」 「そうなんだ。へぇ~」 涼太の話しでは、色毎に花言葉も違うみたいだ。吉沢さんにも、二人にお似合いの花ですねって、言われるし。 チラッと時計を見ると、葵と約束した時間が迫っていた。 吉沢さんにお礼を述べ、涼太の荷物を半分持って、待ち合わせの場所に急いだ。 「ごめん、遅くなって」 「いや、別に。俺は、蓮とのデートを楽しんでいたから。しかし、すごい荷物だな」 葵は呆れていた。 「りょうにいにママ、抱っこ!!」 蓮に早速抱っこをせがまれ、涼太のヤツ困っていた。 「荷物持つよ」 葵は、さりげなく涼太の手から荷物を受け取りと、 「おい‼」 ちゃっかりと手を繋いできた。 涼太も、蓮を抱き上げると、空いてる手を、そっと俺の手に重ねてきた。 「ご飯食べて帰ろうか」 「うん‼」 蓮の元気一杯の声が響く。 息子の笑顔が、回りを自然に明るくし、和ませてくれる。 ありがとう蓮。 パパは、涼太と、葵と、きっと幸せになるから。

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