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今は大事な夫婦の時間
その日の夜。
蓮を寝かし付けた涼太が、もぞもぞと布団の中に入ってきた。
「あのね、真生。そ、その・・・」
言いにくそうに口にすると、背中にぴたりと張り付いてきた。
涼太が何を言いたいか、分かるからこそ面と向かっては聞けない。
「別にいいんじゃないのか?誰だって言いたくない過去の一つか二つ持っているだろう」
葵の片腕が体をそっと包みこんでくれた。
「いつまでも引き摺るな。あんなヤツの事なんか忘れろ。今は大事な夫婦の時間・・・だろ?」
空いている手で頤を掬い上げられると、早急に唇を塞がれた。
「あ、葵!」
「色気のない声を出すな」
「ちょっと待っ・・・ーー」
執拗なくらい何度も口付けを求められた。口腔内を彼の舌が縦横無尽に這いずり回る。舌を絡ませて、強く吸い上げられ、飲みきれなかった唾液が、口の端から、一筋零れ落ちていく。
「・・・っん・・・ぅ・・・っ」
彼の大きな手が、シャツの中に入ってきて、脇腹を撫で回しながら、下腹部を滑り落ちていく。
「宮尾さん、ちょっと聞いてる⁉宮尾さん‼」
ツンと拗ねた声が後ろから聞こえてきた。
「聞こえてません。只今、取り込み中・・・いや、真生とラブラブしている真っ最中。邪魔するな」
「はぁ⁉何それ⁉」
「お前には蓮がいるだろ⁉一日中、真生を独占しておいて、よくいう」
「何それ‼僕だって、今、すっごく真生に甘えたいのに‼蓮くん、全然離してくれなくて、真生と話す時間もなかったんだよ」
前後挟まれ、身動きがとれないことをいいことに、好き勝手な事を始める葵。
「葵‼そこ、やだ・・・」
双丘を両手で鷲掴みにし、ぐにゃりと揉みほぐすと、後ろの秘所の蕾と、会陰部の筋を指で撫で回し始めた。
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