68 / 150
秦さんって何者‼
「だって、宮尾さんが、『俺の真生は一番可愛い』って、いつも、ノロケ話をしていて、さぞかし、可愛いくて、素敵な女性なんだろうなって、思っていたんです。まさか、男性だとは思いもしませんでした・・・初事を知った時は、そりゃあもう、びっくりしました」
「すみません、こんな、オヤジで申し訳ないです」
「そんな事ないですよ。家庭訪問の時、宮尾さんと、佐田さんの姿を拝見して、こういう家族のカタチもあるんだって、何だか羨ましくなりました。だからこそ、蓮君を、お母さんの所には戻したくなかったんです。吉井さんが代理人で助かりました」
「秦さん、本当に、感謝しています」
「いえ、こちらこそ。今度、迎さんがいる時にお邪魔してもいいですか⁉」
「はい、勿論」
いくらなんでも秦さんには、焼きもちを妬かないだろう。
まだ、手続きが残ってるという彼女を見送り、俺も急いで車に乗り込んだ。
ともだちにシェアしよう!