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秦さんって何者‼

「だって、宮尾さんが、『俺の真生は一番可愛い』って、いつも、ノロケ話をしていて、さぞかし、可愛いくて、素敵な女性なんだろうなって、思っていたんです。まさか、男性だとは思いもしませんでした・・・初事を知った時は、そりゃあもう、びっくりしました」 「すみません、こんな、オヤジで申し訳ないです」 「そんな事ないですよ。家庭訪問の時、宮尾さんと、佐田さんの姿を拝見して、こういう家族のカタチもあるんだって、何だか羨ましくなりました。だからこそ、蓮君を、お母さんの所には戻したくなかったんです。吉井さんが代理人で助かりました」 「秦さん、本当に、感謝しています」 「いえ、こちらこそ。今度、迎さんがいる時にお邪魔してもいいですか⁉」 「はい、勿論」 いくらなんでも秦さんには、焼きもちを妬かないだろう。 まだ、手続きが残ってるという彼女を見送り、俺も急いで車に乗り込んだ。

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