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焼きもちやきの涼太、本領発揮‼
会社に戻る前に、涼太と葵に電話しないと。
まず何より先に涼太だ。
先に葵に掛けたら、間違いなく夕飯抜きにされる。
焼きもち妬きの涼太の事だ。明日の朝まで、口も聞いてくれないだろう。それはそれでかなり困る。
電話を掛けるとすぐに出てくれた。
『終わったの⁉』
不安でいっぱいだっだだろう。
涼太の声は、かすかに震えていた。
「あぁ、なんとか。何か、あやか具合が悪いみたいで、再婚相手が代理人として出席したんだ。でも、途中で帰って・・・結論からいったら、蓮を渡さなくて良くなった」
『本当‼じゃあ、僕、ずっと蓮くんのママでいれるね』
携帯の向こう側の涼太の声が弾む。
「涼太、これからも、その・・・宜しくな」
『うん‼真生、愛してる』
「俺も・・・」
はたから見たらバカップルだな、間違いなく。
俺は車の中だからいいけど、涼太はどこで喋っているんだろう。
「あっ、そうだ‼今回世話になった秦さん、うちに招待してもいいか⁉」
「・・・」
暫しの沈黙が流れ・・・。
「女の人だよね、確か⁉」
「あぁ」
「可愛い子⁉美人⁉綺麗な人⁉」
涼太の声がどんどん、イライラを募らせていく。
秦さんにまで、焼きもちを妬かないだろうと思っていたが、どうやら、甘かったみたいだ。
「ごめん、涼太‼やっぱり、いい、断るから‼」
「えっ、なんで⁉連れてくればいいでしょう、堂々と」
涼太が、怖いよ‼
頭にツノが一本、いや、二本間違いなく生えている。
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