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焼きもちやきの涼太、本領発揮‼
「ごめん、機嫌直してくれ‼」
『別に怒ってないよ。ねぇ、真生。あとで話しがある』
何だろう⁉
まさかここにきて別れ話⁉
ついに飽きられたか・・・俺。
『宮尾さんに電話したの⁉』
「涼太がまず先」
あとが怖いから・・・とは口が裂けても言えない。
『良かった。じゃあ、宮尾さんにも電話してあげて』
「あぁ、分かった」
電話を切ってから気が付いた。
携帯を持つ手が汗でビッショリになっていたことに。
なんで、こんなに、緊張するかな・・・困ったもんだ。
その手を、ゴシゴシとスボンで拭いてから、今度は葵に電話を入れた。
(なかなか出ないな・・・忙しいんだろう。あとでかけ直すか)
電話を一旦切ろうとしたら、
『切るな‼』
ハァハァと息を切らしながら、葵が出てくれた。
「忙しいんだろう⁉あとでかけ直すよ」
『いや、大丈夫。外に出たから・・・で、どうだった⁉』
「蓮をあやかに渡さなくても良くなった」
『そうか‼』
葵は、自分の事の様に喜んでくれた。
「あやかが具合が悪いみたいで、再婚相手が代理人として出席したんだけど、調停の途中で帰ってしまって・・・」
『そうなんだ。昨日、もう少し、締め上げておけば良かったな』
葵の声色が急に変わった。
あまり、怒ると体に良くないぞ‼
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