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またまた大事件勃発‼

『宮尾さん、大変です‼あやかさんが・・・とにかく、N総合病院にきて下さい‼』 電話に出るなり切羽詰まった秦さんの声が、受話器から響き渡った。 「どうして、秦さんが・・・?」 涼太が、怪訝そうな表情を浮かべた。 「いや、その・・・あっ・・・ン‼」 ナカに挿ったままの、涼太の雄が、焦らすように左右に動く。 秦さんに聞かれたかも・・・慌てて口を押さえた。 「真生‼」 涼太が、珍しく声を荒げる。 かなり、怒っている。 まぁ、無理もない。ちゃんと、話さなかった俺が悪いんだから。 葵は、秦さんと手短に会話をし電話を切った。 俺は、てっきり葵にも怒られると覚悟した。 しかし・・・。 「涼太、エッチ中止だ。さっさと、抜いて、真生の着替えを持ってきてくれるか⁉」 「なんで‼」 憮然として、葵を睨み付けた。 「あの、携帯男が、酒に酔って、あやかさんに殴る蹴るの暴行を加えて・・・秦さんに助けを求めたそうだ」 葵の言葉に思わず身を乗り出した。 腰を浮かせると、ズルっと、涼太のが体内から抜け落ちた。 「あやか、大丈夫なのか⁉」 腰の感覚がないのも、二人の欲望の液で臀部がベタベタになっているのも不思議と気にならなかった。 「さぁ、詳しいことは何も・・・」 葵が、首を振った。 「真生‼どういうこと‼説明して‼」 矢継ぎ早に、涼太の質問が飛ぶ。 「だから・・・吉井さんが、言ったんだ。『五月蝿いガキは、嫌いだ』って。だから、あやかが心配になって、それで、秦さんに頼んだんだ。様子を見てきて欲しいって・・・ごめん、涼太、葵。ちゃんと、言うべきだった」 二人に深く頭を下げた。 彼らの視線が、胸に突き刺さる。

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