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初めての育休中
葵のお母さん、初めての育児が大変だろうからとこっちに残ってくれた。
お袋もほぼ毎日顔を出してくれて。
幸も、頼りにならない父親よりも、かまってくれる二人のばあばの方がお気に入りみたいだ。
だから、二人が幸の面倒をみてくれている間は、専業主夫として家事と炊事に勤しんでいる。
最初は包丁を持つだけで、危ないと心配され、鍋を焦がしたりと、大変だった。
でも、こうして一月近くやってこれたのは、涼太と、葵と、お義母さんのお陰。
「真生ちゃん、いる?」
よし‼ようやく寝てくれた‼
と思ったら、ピンポーンと呼び鈴が鳴って。
幸がママや、葵や、ばあばに次いで大好きな未沙さんが遊びに来たもんだから、大喜びして、真ん丸い目をキラキラ輝かせた。
「幸、ねんねは?」
毎日六時起きの幸。眠くてぐずる事はあっても午前中は、ほとんど寝ない。
「ご機嫌ね~幸ちゃん」
未沙さんが、幸を子供用の布団から抱き上げると、ニコニコ笑って何かを話し掛けていた。
会社の社長の奥さんが、知り合いが運営している託児所を紹介してくれて、そこに、取り敢えず幸を預ける事にした。
認可保育園はかなりの倍率だけど、来年四月からの入園を目指し、保活を始めることにした。
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