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あかりちゃんのキモチ
今日の午後、蓮と幸を連れ、親父たちと合流し、あやかの遺骨を預けるため、近くの寺を訪ねる予定になっていた。
行く頃になり、蓮が、いつものようにイヤイヤを始め、それにつられ、幸までが機嫌が悪くなり、二人して、仲良く床にひっくり返り、駄々を捏ねはじめた。
「さすが、兄弟。息ピッタリ」
「ほんとだ」
「葵も、涼太も笑って見てないで助けてくれよ」
「置いていったらどうだ。イクメンパパが3人もいるんだ」
葵の毒舌ぶりは健在だ。
その言い方じゃ、俺がダメパパって事だろうが‼
ぶすっとして睨みと、けらけらと声を出して笑いだした。
「葵と、今後一切エッチしない‼」
「はぁ⁉俺としないで、横島さんとする気か?」
「なわけないだろう‼」
耳まで真っ赤にさせて葵と口喧嘩をしていたら、
「誰だっけ、夫婦喧嘩は子供の前でするなって言ったの」
涼太が呆れながら口を開いた。
いきなり痛いところをつかれた葵。すぐに大人しくなった。
「そもそも宮尾さんが、横島さん親子をうちに連れてきたからでしょう。朝も夜も真生といちゃつけなくて、欲求不満か溜まりに溜まっているんですけど」
「まぁ、そう言うな」
プイッとそっぽを向く涼太。
しかも、「僕も、構ってて、駄々しようかな」って怖いことをぶつぶつ言ってるし。
これじゃあ、出掛けたくても、出掛けられないだろうが。
待ち合わせの時間が刻一刻と近付いてきて、焦りだけが募る。
そんな時、パタパタと、あかりちゃんが横島さんと手を繋ぎ戻ってきた。
「映画を見に行ったんじゃあ・・・」
「あかりが、蓮と一緒に行きたいって言うもんだから、途中で戻ってきた。ほら、隠れてないで‼」
横島さんに背中をポンと押されたあかりちゃん。
蓮と幸のところに行くと、しゃがみこんだ。
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