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第2話《兄と弟》

よく晴れた平日の夕方… いつものように自宅に帰るコウジ… ちらっと庭に視線を向けると… 先に帰ってきていた兄アキラが奥の犬小屋の近くに座って犬の世話をしている。 その視線を外して、その存在を無視するコウジ、玄関から家に入る。 自分と同じ様に茶髪で、日本人離れした容姿… 身長も同じくらい… 同じコンプレックスを持つ、年の近い兄弟… でも決して解り合えない2人… (はぁ…) コウジはひとつ溜め息をつく。 前はよく言い合いのケンカをしていて感情をぶつけ合うこともあったけど… 最近はケンカをふっかけてもアキラは全然無視… だから… 僕も話すのをやめた…。 僕ばかりムキになってたら…子供っぽいし… でも… いつからだったかな… なんかアキラは急に大人びたような… おいて行かれたような気分になって… 同じ学年なのに… それがなんか悔しい… アキラは… 学校でも相変わらずのマイペースぶりで、六年生になった今もクラスから孤立して常に単独行動を取っている。 時にはイジメられて怪我して帰ってくるときもあるみたいだけど… もう、僕の目に付いた時しか助けないことにした… あんな頑固者の兄貴なんか…本当は助けたくもないけど… 健次さんからアキラを守るよう、何度も頼まれてるから… 助けているようなモンだし… 日曜日にはふらっと出掛けて1日帰ってこないことも… 前は健次さんに会いに行っているんだと思っていたけど… 健次さんからアキラは来ていないと聞くし… 一体、どこにいってるのか… でもそんなこと僕には関係ないし、そんなこと気にしている暇もない… もうすぐ中学受験がある、いい学校に行って勉強して、立派な医者になる、それが僕の夢だから… アキラのことなんか気にしてる暇はない。 お互い干渉しあわない兄弟… そのまま日々は過ぎていった…

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