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初めてのHalloween ④
周さんが僕の後ろで何かゴソゴソとやっている。これから何をされるんだろうとドキドキする。
「……? あ、周さん……やっ……なに? あっ……」
お尻に何かあてがわれ、水っぽい卑猥な音を立ててそれは僕の中に入ってきた。驚く間も無く周さんの指が僕の中に侵入してきたのがわかり、思わず腰が引けてしまった。
「もうな、俺早く入れてえ……」
「あっ!……ひぁっ……やっ……やだぁっ…… 」
緩りと入ってくる周さんの指が僕の中でウネウネと蠢く。余裕がないのかちょっと乱暴な感じ……でも全然嫌じゃない。寧ろ僕も早く周さんを受け入れたくて腰が動いてしまった。
「……たっぷりローションで濡らしたから、痛くない? どう?」
僕は気持ちがよすぎて力が入らない。腕で体を支える事が出来ずに上半身はベッドに突っ伏してしまっていた。
「ああぁ……そこ、変……あん……周さん、は……早く挿れてください…… 」
さっきからあたってるところが変な感じ……気を抜くとイッてしまいそう。嘘みたいに気持ちが良かった。自分がこんなに淫らになってしまっているのが恥ずかしくて、でも周さんの前でならそんな自分を曝け出しても大丈夫なんだとわかってからは、我慢がきかなくなってしまった。
「竜太……ここ、竜太のいいところ……」
周さんはさっきから同じところをずっと弄るもんだから、本当におかしくなりそう……
「お願い……あっ、ん……やっ…… もうダメ……」
「挿れていい? 俺ももう限界……」
周さんはそう言うと、僕の腰をグッと掴み一気に押し入ってきた。いきなり激しく腰を突かれたものだから、思いの外大きな声が漏れてしまう。雅さんがいないからといってもこんなに声を上げてしまっては近所迷惑にもなりかねない。そこのところは流石に僕も我慢しなきゃと口元を押さえる。
周さんの息遣いが聞こえる。荒っぽい周さんの動きに合わせて勝手に漏れてしまう自分の喘ぎ声。背後から激しく突かれ気持ちよくて溶けてしまいそうだけど、周さんの顔が見えないのは少し不安。周さんをもっと感じたくて僕は首を伸ばして振り返る。そんな僕の気持ちを察してか、周さんは僕の頭を押さえ込むようにしてキスをしてくれた。
「ああぁっ……あっ……ん、あっ…やっ……」
周さんにもっと触れたい。僕からもキスをしたい……やっぱり周さんの姿が見えないのが嫌で、なんとか振り向こうと体を捩る。そんな僕に周さんは「こっち向け」と呟き僕の体を後ろから抱え込む。横を向かされそのまままた挿入されると、角度が変わったことにより今度は違った快感が押し寄せた。
「……あっっ! ……ああ、ダメっ! あん……あっ! やっ……凄いっ……あっ! 触っちゃやだ!」
横向きに激しく突かれ、周さんの手が僕のペニスに伸びてきた。一緒になってそこも扱くもんだから、僕はもうどうしようもできなくて、周さんにされるがままにイってしまった。
「竜太……んっ……すっげ、締まる……やべ……イきそ……」
僕がイッてしまうと仰向けに寝かされ、そのままぎゅっと抱きしめられた。「もう少し付き合ってな」と周さんが言うと、僕を抱きしめたまま腰を動かす。周さんは僕の足を抱えながら更に激しく快感を抉る。僕を見下ろし汗を光らせ、堪らないといったその表情がまた僕を欲情させた。
「竜太……大好き……すげえ好き……」
周さんは僕の中で果てると、ぎゅっと抱きしめてそう呟く。そんなの僕だって大好き。
「周さん……気持ちよくてまた僕泣いちゃいました……」
僕は感情が昂ぶると涙が出てしまうらしい。気持ちがいい、嬉しい、愛おしい……色んな感情が膨れ上がって溢れてしまうのが自分でもよくわかる。とても幸せだと実感する。
「我慢出来なくてごめんな……」
周さんはそう言うと、僕に優しく何度もキスをしてくれた。謝ることなんてこれっぽっちもないのに……
「我慢出来なくていいんです……僕だって我慢出来てないんですから」
二人で顔を見合わせて、ふふっと笑う。周さんと一緒にいればいるほど、どんどん好きになっていく。周さんもそうであってくれるといいな……と思いながら、僕はもう一度周さんの唇にキスをした。
後日、僕の家に遊びに来た周さんに頼まれてもうひとつのハロウィン衣装、オレンジ色のツナギも着させられた。もちろん母さんが留守の時に……
フロントジッパーがえらく気に入ったらしく、何度も何度もファスナーをあげたり下ろしたりして僕の肌に吸い付き、満足そうにしている周さん。僕よりずっと大きいのになんだか子どもみたいに見えてしまって可笑しくなった。
「周さん、もしかして変態なの?」
笑いながらそう聞くと、目を丸くして僕を見る。
「竜太がエロ過ぎるからしょうがないんだ!」
僕の前限定で変態だと笑う周さんにそのまま押し倒され、また僕は全部脱がされて泣かされてしまった。
── 初めてのHalloween 終わり──
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