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告白 修斗の場合②

俺の横に康介が腰掛けた。お互いの気持ちが通じ合って、改めて近くに感じる康介に心臓がドキドキしてくる。 「なに??」 視線を感じて横を見ると、真面目な顔をした康介がじっと俺のことを見つめていた。 「なに? って…… いつもイケイケの修斗さんが妙に大人しいからどうしたのかな? って思って……」 一気に顔が熱くなってしまう。いつも何かしらテンパってる康介が妙に落ち着いていて調子が狂う。 「……な、なんだよそれ。康介こそ落ち着いちゃってどうしたんだよ」 「落ち着いてなんかないです。俺、いつの間にか修斗さんの事好きになってて…… ずっと片想いしてたのが急展開なんだもん。嬉しすぎて壊れそう……」 そう言いながら、俺の方に身を乗り出してきた康介に肩を掴まれ押し倒された。俺を見下ろしてる康介の目が普段と違って男らしく見える。 「康介……」 ドキドキしすぎて……やべ、泣きそう。 「修斗さん……泣いてる」 康介の顔が近づき、俺の頬に軽く口付けた。思わずキュッと目を瞑る。 「修斗さん、可愛い……」 康介は愛おしそうにそう言うと、俺の頭を優しく撫でてくれた。 やっぱり康介の方が余裕っぽいのがちょっとムカつく…… 俺は康介の背中に手を回し抱きついた。康介のいつもの匂い、体温が心地いい。 「急展開って……俺だってずっと康介の事好きだったのに、康介が鈍すぎなんだよ……」 自分の気持ちに気がついてから、どんなにもどかしかったか…… 康介も俺に好意を持ってくれているんだろうなとわかっていても、それでも自信がなくて堪らなくもどかしかった。 康介に頭を押さえられ、キスをされる。ちょっと強引にも感じる康介からのキス…… 僅かに開いた隙間から康介の舌が押し入ってきた。 「……んっ」 探るようにゆっくりと俺の口内を康介の舌が這いまわり、俺の頭を押さえていた康介の手が体におりてきて、腰の辺りを弄った。 「あっ……待って……康介」 慌てて俺は康介の手を押さえる。 驚いた── 康介は「男同士」だということがわかってんのかな。俺はいいんだ…… 勢いで始めて「やっぱりダメ」なんてならないかな? それが俺は怖かった。 「康介? ……あのさ、えっと……その……するの?」 なんて言ったらいいのかわからず、変な聞き方をしてしまった。改めて康介の顔を見ると、頬を上気させて艶っぽい瞳で俺を見ている。そんなの聞かなくたって一目瞭然だった。 「俺、女じゃないよ…… 本当にいいの?」 そこまで言ったら、康介は徐に俺の手を掴み股間へと誘った。 「あ……」 手に触れた康介のそこは、ズボンを押し上げ硬く主張していた。 「ごめんなさい。俺、修斗さんとキスしただけでこんなになってるの…… 修斗さんとエッチな事したい……抱きたい……だめ?」 恥ずかしそうにストレートにそう言う康介に、俺は嫌だとは到底言えない。それでも俺は怖かったんだ。 男の俺の体を見て、その元気いっぱいの康介のモノが萎えちゃわないかが心配なんだ……

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