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告白 康介の場合④
修斗さんの濡れた髪を乾かしてあげた …… ずっと触れたかった柔らかそうな綺麗な髪は、想像していた通り感触の良い綺麗な髪だった。
いつもカッコよくセットされてる修斗さんの少し長めの髪が、シャンプーの甘い香りをさせて艶々と真っ直ぐに垂れている。普段見ることのない、少し幼い修斗さんの姿に嬉しく思った。
でも、さっきから修斗さん考え事かな? ずっと難しい顔をしている……
俺、さっきキスしながら修斗さんの体を弄ってしまったから、もしかしたらそれが嫌だったのかもしれない……
ドライヤーを止め、俺は鏡越しに修斗さんを見る。
「修斗さん?……笑って」
俺の言葉にハッとした表情を見せた修斗さん。僅かに怯えたような表情が覗いたのに気がついてしまった。
「修斗さんごめんなさい。あんな事して引いちゃいましたよね…… 怖がらせるつもりはなかったんです」
いくら好きだと言ったって、いきなりあんなにガッついてしまったらそりゃビビるよね…… これでも凄く我慢してるんだ。両思いになれたのに、いきなり嫌われるようなことはしたくない。
でも意外な言葉が返ってきて驚いてしまった。
「康介、違う。ごめん……引いてなんかないよ。勢いでして、康介が俺の体見てガッカリするんじゃないかって……怖いんだよ」
え……
修斗さん、怖いって…… さっきから難しい顔をしていたのはもしかして緊張していたの? 俺が修斗さんの体を見てガッカリする? は? キスだけでチンコ勃ってんの見ただろ? なんでこんなに緊張してんの、この人。
凄え可愛い……
バカだな大丈夫だよ、修斗さん。
なんだよ……
さっきから、修斗さんらしくなくてドキドキするじゃん。
修斗さん、こんなにいじらしい人だったんだ。ここまで可愛い人だとは思わなかった。
……堪らない。
俺は修斗さんを待たせシャワーを浴びる。
裸になった俺は、ふと思った。
裸を見てガッカリって…… それ言うなら俺じゃね? 浅黒くて筋肉質で、そんなに毛深くはないと思うけど、それなりに体毛もある。決して滑らかでもない俺の肌。
うわ…… どうしよう。
修斗さんとエッチな事したかったけど、本当に俺でいいのかドキドキしてきた……
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