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康介の誕生日②
「ねぇ、もうすぐ康介誕生日じゃん? どうする? ……てかさ、俺お祝いしてやりたいんだけどね、ずっと考えてたんだけど今年は康介が行きたい所やりたい事、欲しいもの、俺のできる範囲で全部叶えてあげるよ。サプライズ考えたけど去年やっちゃったしさ、ね? どう? いいでしょ?」
ベッドから降り康介の前に膝をつく。そして康介の腰に抱きつき、捲したてるようにそう言ったら、俺の頭を撫でながら康介が嬉しそうに小さく「うん」と返事をした。
「じゃ、考えといてね。あんまり高いのはダメだぞ」
あ……そうだった。
「ここキツイよね。ゴメンね……」
先程から勃起したままのそこに手を添えて、座ってる康介のベルトを緩めて覗いた下着の上から軽くそこを食む。すると慌てた康介が俺の顔を手で挟み込んだ。
「ちょっ! ん……何すんですか。いいから……少しすればおさまるから……修斗さんやめて……」
康介ってば腰が引けてる。
「いいの?……口でしてあげるよ? あ、そろそろおばさん帰ってきちゃう?」
「そ……そうだし、ほんといいから……っあ! 修斗さん……! 待って! あっ……あ、やべっ……」
慌ててる康介が可愛くて面白くて、ついつい揶揄いたくなってしまう。嫌がる康介を無視して、調子に乗って俺は康介の勃ちあがったそこを下着から取り出し、躊躇なく先っぽを口に含んだ。
「がっ……あっ……! んあっ!……待って……ほぁっ!」
変な声を出した康介が可笑しくて、わざと執拗に先っぽを舐めまわす。
「ひぁっ……やっ、やぁっ……しゅー…とさん! あぁっ……おっ……だめだめだめ!」
びくびくしている康介の腰を捕まえ、喉奥まで咥えこみ少し強めに上下に扱いたら頭をポカポカ叩かれた。
「ちょっと、叩かないでよ。もぉ!」
ちゅぽんとわざと音を立て一旦口から離し、文句を言ってからまたベロンと亀頭を舐める。すると一気に俺の目の前に白濁したものが飛び出してきた。
「……?? 」
「あぁ……あっ……あぁ……あぁ…… 」
ぎゅっと目を瞑ってびくびくとしている康介。眉間から生暖かいものがゆっくりと滴る感触。
あ、これって……
「……顔射?」
「……‼︎‼︎‼︎‼︎ 」
康介が声にならない声を出しながら、慌てて俺の顔面に手を伸ばし擦りつけてくる。ちょっと待て、それって拭いてくれてるつもりか? 康介の慌てっぷりに思わず笑い転げていたら、拗ねてしまった……
「……そんなに笑わないでください! だから、だからやめろって言ったのに……」
いや、康介面白すぎるだろ。
面白いから飽きないし、可愛いし……おまけにカッコいい。
俺は涙目になって拗ねてる康介の手を握る。
「ごめんな……反応が可愛いからやりすぎた。とりあえず顔、洗わせて」
ティッシュで簡単に拭いた後、洗面所で顔を洗わせてもらっていたら康介の母ちゃんが帰ってきた。
「あ……お邪魔してま〜す」
慌ててタオルで顔を拭き挨拶をすると、和やかに笑ってくれる。
「いらっしゃい。どうしたの? 顔なんか洗っちゃって」
康介は母ちゃん似だよな。
優しそうで愛嬌のある笑顔が康介と同じ……
「あは、康介にくしゃみひっかけられちゃったの」
「あらあら、なにやってんの! 顔洗うほど?? ごめんなさいね……あ、これからご飯の支度するんだけど、どうする? 今日は夕ご飯食べてく?」
俺がしょっ中家で一人で飯を食ってるのを知ってから、遊びに来るとこうやってよく声をかけてくれるようになった。
「いえ、今日は大丈夫です。おばさん、いつもありがとう」
笑顔でおばさんにそう言うと、俺は二階の康介の部屋へ戻った。
本当は今日も家には誰もいないんだけどね、こう毎回ご馳走になっちゃうのも悪いし、それにやっぱり康介との関係が申し訳なく感じるから……甘えてばかりはダメだと思ってしまうんだ。
「おばさん帰ってきたよ……俺、そろそろ帰るね」
「……え? 帰るんですか?……じゃ、ちょっと待って」
俺が帰ると言うと、康介は慌てて上着を羽織る。
「送っていきます」
「………… 」
いつもこう。
康介は心配性だ──
「なんだよ、いいよ。女の子じゃないんだからさ」
「ん? いいんです……だってもっと一緒にいたいから」
照れくさそうにそう言ってはにかむ康介。
今日も同じやりとりを経て、康介に送ってもらい俺は家に帰った。
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