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屋上その後⑧/触りたい

「修斗さん……見えない。やだ! ねぇ……なんで黙ってんすか? おぉーい、修斗さん。おぉーい、おぉーい……やだやだ静かっ! 気持ち悪い! 怖い! 修斗さん……どこ?」 目隠しをされて、俺に乗っかっていたはずの修斗さんが何処かへ行ってしまい、物音ひとつしない静かな空間。何とかタオルの隙間から様子を伺おうと顔を動かす。そんな事をしたってきつく結ばれたタオルはずれる事なくしっかりと俺の目元を覆っていた。 「うぉっ?!」 唐突に乳首をつままれ、驚いて大きな声が出てしまう。 「んっ……や……それ、やだ……修斗さん? 俺、乳首やだ……」 修斗さんには乳首をよく攻めるけど、俺はあんまり弄られた事がない。 見えないけど、修斗さんが俺の両方の乳首を軽く摘んではクリクリと動かす。 これ、気持ちがいいのかよくわからない…… そうかと思ったら、またいきなり修斗さんは黙って何処かへ行ってしまう。ベッドに捕まえられてる俺はまたポツンと一人、取り残された。 「おぉーい……修斗さーん。おぉーい……」 タオルの隙間から覗こうとまた顔をぐねぐねと動かし修斗さんを呼んでいたら、くすくすと笑い声が聞こえてきてホッとした。 「もう! こっち来てください! 俺こういうのやだ。修斗さん? ねぇ……」 俺の横に修斗さんの気配。寄り添うように俺の横に寝そべったのがわかった。 「全く……康介は色気もクソもねえな。面白すぎだよ。こないだの仕返ししようと思ったんだけどダメだわ、笑っちまって」 「早くっ! 目隠し取って! 見えないのやだ。ね? 早くっ……取って」 どうしても修斗さんの顔が見たくて顔を動かす。 「だからそれ! 何なの? 隙間から見ようとしてんの? 無理でしょ、康介の変顔、面白すぎる……」 ゲラゲラ笑いながらやっと修斗さんは目隠しのタオルを外してくれた。 ……めっちゃ笑ってる修斗さん可愛い。 「修斗さん、手枷も早く外して。早く抱きたい、触りたい……」 気持ちが焦り、俺は体を捩る。 「だめ。外さないよ。今日は俺が可愛がってやるって言ったじゃん……こんなにビンビンにして、ほら……どうしてほしい? パンツも脱いじゃおっか?」 俺の足元で俺の股間をジッと見つめる修斗さんがチラッと俺の顔を見る。 「うっ…… 」 なんだこれ、凄え恥ずかしい。 「どうするの? ほら……先っぽ濡れちゃうよ? どうして欲しい? 言ってごらん?」 「んっ…… 」 下着の上から、修斗さんがカプッと咥える。あむあむと軽く甘噛みしている修斗さんがエロ過ぎていつも以上に気持ちが良かった。 「あ……修斗さん……パンツ脱ぐ……脱がせて……舐めて……」 手が使えないのがもどかしい。 「ふふ、よく言えました」 満足そうに修斗さんが笑って、一気に下着を脱がされた。 「あっ……んんっ、や……やべ……気持ちい」 時折俺のことを上目遣いで見つめながら、ずっとフェラをしてくれる修斗さん。もう堪らなくてすぐにでもイッてしまいそう。 「あ……だめ……もうだめ……イッちゃうから……修斗さん、やめて……いい、もういい……あぁっ」 俺がイキそうになると修斗さんは深く俺のを咥え込み、吸い上げるように激しく口で扱いてくる。そして寸前でフッと口を離して先っぽにチュッとするんだ。 「んん……意地悪。イかせて……」 焦らされて焦らされて、俺は修斗さんの口に擦り付けるように腰を振る。 だって動けないからこうするしかないじゃん。 「だーめ、まだイかせてあげない」 いつもは俺のペースなのに。修斗さんが意地悪してくるからもどかしい。でも凄くエッチだから堪んない。 修斗さんは俺の腹の上に跨り、自分の股間を下着の上からスリスリと撫でた。 目の前…… 俺も修斗さんのそこ、摩りたい。 「修斗さんも脱いでよ。俺で気持ちよくなって……」 「康介、エロ……」 俺はしゃぶってやると言わんばかりに口を開け半分舌を出す。修斗さんはそんな俺を見つめながら下着を下した。 いつになく積極的な修斗さんは俺の口に滾ったそれを押し付けてくる。 「康介……しゃぶって」 身動きの取れない状態で口の中に無理やり突っ込まれて腰を振られている。俺の胸の上で馬乗りになり気持ち良さそうな表情を浮かべて俺の名前を呟く修斗さんを見て、強引に責められるのも悪くないな……って思った。

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