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新しい生活⑤/発熱

……?? 「あ!……あれ?? 俺……寝てた?」 気がついたら俺は自分の部屋のベッドの上。慌てて起き上がったものの、クラっとしてまたぶっ倒れてしまった。 「痛っ……うわ、何だよ……頭ガンガンする」 目眩で目を開けてられなくて、思わず目を瞑り額に手をやった。 てかさ、今何時だ? チラッと窓の方へ目をやると、もうだいぶ外は暗くなっていて、かなり焦った。 「え? おいおい何時だよ……もう修斗さん来ちゃうじゃん…… 」 「来てるよ。康介気分はどう?」 不意に足元の方から修斗さんの声が聞こえ、俺は驚いて飛び起きた。 「え? 修斗さん!……うっ、ごめん……だめ……頭痛いかも」 飛び起きたものの、頭がクラクラし過ぎて起きてられない。 チラッと見えた修斗さんは、ベッドの足元の方で少し離れた床にぺたんと座っていた。 待って……俺、今の状況が理解できてない。 「おばさーん! 康介起きたよ!」 修斗さんはそう言って、ばたばたと部屋を出て一階へ降りて行ってしまった。 「………… 」 よく見ると枕元にくちゃくちゃになった冷えピタが落ちてる。 あれ? もしかして俺ってば熱出てたん? 修斗さんが帰ってくるこの日に?? は? 俺ってば何やってんだよ! バイトから帰って来てからのことがどうしても思い出せずにぼんやりと考えていたら、修斗さんと一緒に母さんも部屋に来た。 「ちょっと、大丈夫? びっくりしたわもう。あんた体調悪いならそう言いなさいよ。せっかく修斗君来てくれてんのにバカね……全く。母さんこれから仕事で留守にするけど……ん、熱は下がって来てるわね。よかった」 母さんはぶつくさと言いながら俺の額に手をやり、そして両頬にも手を添えてペタペタと触る。そのままでいたらおデコとおデコをくっつけて来そうな勢いだったから慌てて俺は顔を逸らした。 「いいから、早く行けよ」 「あら、なんかムカつく。修斗君も風邪バイキンうつされちゃう前に帰りなさいね。寝てりゃ治るんだから……それじゃね、あとお粥あるから食べられるならお腹に入れときなさい」 修斗さんは仕事に出かけていく母さんを見送るために、また部屋から出て行ってしまった。 ……最悪だ。 この日をどんなに楽しみにしてたか。 情けなくて泣けてくる。 ……エッチしたかったのに。 頭痛え。 部屋の外で修斗さんと母さんの話し声が微かに聞こえる。でも遠くて何を話してるかまでは聞き取れなかった。 情けない…… 何やってんだろ俺。 情けなくて涙が出てくるのは、きっと熱にやられて弱ってるせいだ。 起きて待っているのも色んな意味で辛くて、俺は布団に潜り込んだ。

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