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初めての…⑤/直樹の気持ち
テンパりすぎて何やってんだ俺は! 祐飛の風呂覗いちまった! バカみたいだ。今時中学生だってこんなにテンパらねえよ。
そそくさと部屋に戻りTシャツを着る。大人しく待っているとすぐに祐飛が戻ってきた。
俺と同じTシャツに下着姿。こんな姿見慣れてるはずなのに、どうにも目のやり場に困ってしまう。
見慣れたはずの姿がとてもエッチに感じる。俺、興奮しすぎじゃね?
みっともない……
「お……お待たせ。シャワーどうぞ」
頬を赤く染めながら、小さな声で祐飛は言った。
「………… 」
あれ? やっぱり祐飛も緊張してる? ふと俺から視線を外す祐飛を見てそう思い、自分だけじゃない事にちょっとだけホッとした。
早く触れたい……
早く抱きしめてやりたい……
いっぱいキスして、いっぱい祐飛を気持ちよくさせてやりたい。
愛されながらセックスするのは怖い事じゃない、嫌な事じゃないんだって知ってもらいたい。
なんて、俺……初めてなんだけどね。
「ごめんね祐飛。緊張して、俺余裕なくて……」
すれ違いざま、祐飛の頭をそっと撫でる。
頼りない俺でごめんね。
でも絶対後悔はさせないから。
俺のことを好きになってよかったって思ってほしい。そして嫌な過去なんて忘れてほしい。
祐飛の顔をチラッと見る。
すれ違いざまに見えた祐飛の顔はやっぱり少しだけ緊張してなのか強張っていた。
早く祐飛のところに戻りたくて、超特急でシャワーを浴びた。タオルでゴシゴシと体を拭き、またTシャツに着替えて小走りで部屋に戻ると、驚いた顔の祐飛が俺を見て笑ってくれた。
昔はツンツンしたイメージだった祐飛だけど、一緒に生活するようになってから、随分と柔らかい印象になったと思う。こうやって笑ってる顔も大好きで俺まで嬉しくなってくる。
「ほんと、余裕無さすぎ……」
俺に向かって手を伸ばす祐飛に恥ずかしさがこみ上げる。ドキドキが止まらない。俺は祐飛の横に腰掛け、腰に手を回した。瞬間、ビクッと祐飛の体が動いたのが伝わってきた。
「祐飛も緊張してる?」
「……してるよ。直樹……俺の緊張、解して」
目を潤ませた祐飛の顔が近づいてくる。祐飛の柔らかな唇が、俺の唇にふにっと優しく重なった。
まるで心臓が喉にあるみたい。
緊張して心臓飛び出るって表現、ほんとだよな。
もう色んなところが爆発しそう。
祐飛の口内に舌を這わす。息継ぎも上手くできなくて、俺ばっか鼻息荒いし恥ずかしいけど、でも止められない。俺の腰に触れてる祐飛の手がゆっくりと撫でるように動くから、そこにばかり意識が向いて体がビクビクしてしまう。
ダメダメ……こんなんじゃ。
俺はキスをしながら、今されていたように祐飛の体をゆっくりと撫でた。
「ゆっくり……祐飛のこと、堪能させて」
荒々しくならないように、夢中になりすぎないように、俺は祐飛の反応を確かめながら押し倒した。
キスをしたり、体に触れたり、何かする毎に僅かに祐飛の表情が変わる。
恥ずかしそうだったり気持ち良さそうだったり、不安そうだったり一々それが可愛くて愛おしい。
Tシャツの下からそっと手を忍ばせ、直接祐飛の体に触れる。スルスルと撫でながら乳首に触れると、んっ……と息を詰めたのがわかった。
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