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周&修斗 一泊だけの共同生活 ①
竜太と康介が大学のゼミの合宿か何か知らねえけど三日間いないって事で修斗が俺の家に転がり込んできた。修斗はアパレルの仕事を辞めて、たまたまスカウトされた志音のところの事務所でモデルをする事に決まったものの、そんなすんなり仕事があるわけでもなく暇を持て余しているらしい。
暇ならバイトでもすりゃいいのに……
「ええ? いいんだよ。今迄一生懸命働いてたんだから、少しはお休みしたってさ。そのうちバイトもするし、本業もちゃんとするようになるから」
俺のベッドに座り携帯を弄りながら話す修斗。
「でもいくら暇だからって朝っぱらから俺んちに来なくてもいいだろ」
昨日は靖史さんのところのバイトで、そのまま親父さんに誘われて朝方まで呑まされてたから、正直まだまだ寝ていたかった。午後からまたバイトも入ってるし、夜はスタ練もある。
帰宅して簡単にシャワーを浴びてベッドに入って、うつらうつらしていたところに猛烈なチャイムに叩き起こされたんだ。何事かと思うじゃんか……いつもみたいに居留守使えばよかったんだ。あの時玄関のドアを開けた俺、クソぶん殴りてえ。
「ほんとマジさ、俺まだ寝てえんだわ」
「ん? いいよ、お構いなく」
携帯ばっか弄ってねえで少しは俺の顔見ろ。お前がベッド座ってるから寝れないっつーの。勘弁してくれ……
「だから! 修斗邪魔!」
俺は相変わらず携帯を弄っている修斗を押しのけ、強引にベッドの奥へ滑り込んだ。
「うわっ、周酒くさっ! どんだけ呑んでたの?」
今頃気がついた修斗は、面白そうに俺の上にのしかかりわざと顔を近づけクンクンと匂いを嗅いだ。
「重てえって、お前お構いなく……なんて言ってたけど俺のこと寝かす気ないだろ」
「あは、そんなことないよ。ごめんな、おやすみ! 周ちゃん」
ふざけた感じで俺に跨ってる修斗がポンポンと俺の胸元を軽く叩きベッドからおりていった。
クッソ眠い……
俺は布団に潜り込むと途端に睡魔に襲われて、修斗のことも構わずそのまま爆睡してしまった。
どのくらい寝ていたのだろう。修斗が来たせいですっかり目覚ましをセットするのを忘れていて、目が覚めて慌てて飛び起きる。時計を見ると、起きようと思っていた時間でホッとした。
やけに静かで人の気配がない。部屋を見てみたけど、もう帰ったのか修斗の姿はなかった。
「腹も減ったし、何か買いに行くかな」
適当に身支度を整え、近所のコンビニにでも行こうと玄関から出ようと俺はドアを開けた。
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