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意地悪なのは…⑥/そんな顔知らない

調子乗ってる修斗さんにお仕置き……って、俺もきっと調子乗ってる。 だって修斗さんエロいんだもん。シュンとしてるのかと思ったら顔赤くして息まで荒いし。あんなに可愛く「しないの?」なんて言われて、危うく「します!」って元気よく返事するとこだったじゃん。 きっと修斗さん、いつも俺が折れて謝るところを拗れてるから焦ってんだ。自分から謝るなんて慣れてないからエッチな雰囲気に持ってってあやふやにしようとしてんだよ。うん、よくわかる。 もうちょっと困ればいいんだ。焦ればいいんだ。 いっつも俺のことをバカにして振り回してるお返しだ。 でも焦らしてたら修斗さんの手が俺の股間に伸びてきた。油断も隙もない。慌てて俺は修斗さんの手を引き剥がす。 ……弄られたら勃っちゃうじゃんか。てかもう勃ってるし。修斗さんのバカ。可愛い。大好き。 そりゃめちゃくちゃ腹立ったよ? でも俺やっぱり単純。一生懸命俺の顔色伺うようにしてオロオロしてる修斗さんの様子に、何だかもう満足しちゃったんだ。 てっきり俺の反応に焦ってるかと思いきや、よく見ると修斗さんも勃ってるし。驚いた。俺怒ってんのに恥ずかしそうに勃たせてる。でもよく考えたら修斗さんちょっとMっ気あるんだよね。俺限定。この人俺が強く出ると弱いんだよ。今までになく俺怒ってるアピールしてるから……もうちょっとだけ大丈夫かな? 「そっか。修斗さんドMだもんね。イジメられんの好きだもんね」 「べ、別に好きじゃないし!……ほんと、康介ごめんって。機嫌直せよ」 ……怒るかな? どうかな? 「どうしたい? エッチ、したいの? 修斗さん。いやらしいこといっぱいされたい?」 ドキドキしながら修斗さんの顔を見る。ちょっとやり過ぎかな? なんて思ったけど、修斗さんの顔を見たら全然イケるって確信した。 「……うん。康介早くきて」 ちょっと恥ずかしそうに笑って、もじもじしてる。 さっき俺が指摘して慌てて股間に持っていった手もそのままに、修斗さんは確かに小さな声でそう言った。 俺はにやけそうになるのを堪え修斗さんに近づく。俺が顔を近づけると、キスされると思ったのかスッと目を瞑って軽く顎を上げた。どんだけ可愛いんだよこの人は。 ……でもキスなんてしてやらないよ。 俺は修斗さんの耳元で出来るだけ冷たく「そんなにしたけりゃ自分ですれば?」と呟いた。 俺の言葉にあからさまに動揺してる。こんな事頼んだって絶対してくれない。いい加減怒るかな? 真っ赤な顔で俺を見ている修斗さんからまた離れ、俺は壁に寄りかかって言葉を続ける。 「俺からよく見えるようにちゃんと下脱いで、いつも一人でするように俺に見せてよ。ちゃんとイケたら抱いてあげます」 こんなこと言って俺、殴られてもおかしくない。我ながら思い切ったこと言っちまった、って内心ドキドキ。 「……ごめんな。それで康介が満足……するなら」 「………… 」 高校の時から付き合っててかなり経つけど、こんな表情の修斗さん初めて見た。 やべ…… 俺、別にドSじゃねえのに……そんな顔されたらどうしようもなく滅茶苦茶にしてやりたい。 なんだよ! なんて顔してんだよ! 欲情しきったような色気のある顔を見せ、俺と目が合うとサッと逸らす。恥らってるのか、顔を伏せたまま修斗さんはズボンのベルトに手をかけた。

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