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第15話《狂気の父》

「…ん」 日の光りで目を覚ますみずき。 「おはよう…良く寝れた?」 いつもの優しい口調が耳元でして… 「ッ!コウヤさん、ごめんなさい。こんな時間まで…」 慌てて謝るみずき…コウヤから離れる。 「いいよ、謝らないで…俺はいつも朝まで帰らないから」 そう囁くコウヤ… 「えっ?」 そう言えば、コウヤはなんで家に帰りたくないんだろう… 夜はいつも公園にいる。 首を傾げるみずきに… 「どうかした?」 みずきの頭を撫でながら聞いてくる… 「…ううん」 首を横に振るみずき… やっぱり聞けない… きっと色々事情があるんだ、そう納得して立ち上がる。 「オレ…帰らないと、学校あるし…」 本当は戻りたくない場所… でも、いつまでもコウヤさんに甘えてばかりいられない。 「うん…気をつけてね」 コウヤは優しく見送ってくれる。 「またね…」 みずきは手を振り自宅の方を目指して帰っていく。 「また…か、」 コウヤはふっと表情をなくす…。 自分の欲が…暴走しないように、繕うことは苦しい… でも、同じ過ちは二度としない… 一度でも…気を許せば、止められなくなるから… 自分は…そういう、恐ろしい人間だから…

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