19 / 74

第19話

「…ユウカ」 ナオキは再び優しく名前を呼び、恐怖で氷ついたみずきの身体をゆっくり撫でていく… 「…!?…ッ」 「愛しているよ…ユウカ」 父は完全に自分を母親と間違えてしまっている… 否定し、声を上げようにもテープで口を覆われているため、言葉も出ない… 「う、うーッ!」 不自然に身体を触る父… 震えたまま唸るように拒否するみずき… 「おとなしくしろ…」 ナオキはみずきを抱き寄せるように囁き… すっと後ろからズボンの中に片手を入れ、ずらしながらお尻に触れてくる… 「うぅッ!?」 そんな部分に触れられ、困惑も頂点に達するみずき… 勇気を振り絞って、足をバタつかせ… 狂ってしまった父を思いきり蹴飛ばす… そして…、拘束されている手の代わりに腹筋で起き上がり、素早く逃げ出すみずき… 外へ逃げたかったが、父がいるため玄関が使えない… 心臓の鼓動がドクン、ドクンと耳から離れない、これほどの恐怖を感じた事が今までになかったから… しかも、その元凶は…父親なのだ。 酒と薬物で自分自身のことも分かっていないような父… みずきは逃げるしかなかった… が、父親は蹴られたことと、逃げ出したことで、さらに逆上し、鬼のような顔でみずきを追いかけ出す… みずきは、テラスの戸を目指して、逃げるが… 父親はなりふりかまわずみずきを追いかけ… 奥の部屋の戸をあけた所でみずきの肩を捕らえ、一発顔を殴り、後ろから首筋をわし掴みにして、そのまま勉強机に抑えつけた…

ともだちにシェアしよう!