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第24話

「ごめんね…いいよ」 コウヤはスッと指を抜く… みずきはどう反応していいのか戸惑って…うつむいたまま、コウヤにしがみついていた… 「けっこう出血してる…酷くやられたんだね、手当しないといけない…」 背中をトントンと摩りながら、やさしく囁くコウヤ… 「…えっ」 困惑したまま…恐る恐る顔を上げるみずき。 「そんなに怯えなくても大丈夫だよ…よく分かってるから、隠さなくていいよ…」 包み込まれるような言葉に…安心感が押し寄せる。 「…でも、…こんなこと、オレ…。コウヤさんは…何でわかるの?」 混乱しつつも、コウヤの優しい笑顔を見て…聞いてみる。 「…俺も、おなじようなこと、されたことがあるから…」 「えっ、コウヤさんも…?」 「うん…だから、隠さなくてもいいから…」 驚いて聞いてくるみずきに頷いて、そうさとすコウヤ。 「…う、ん」 (同じ…) 自分だけではないと、思うだけで救われる気がするみずき。 普通、誰にも話せないようなことなのに…コウヤになら…伝えられる。 その安心感… 「…少し休んでからにしよう」 そっと囁きみずきをベンチに促す。 「…?」 「おいで、ここに横になったらいいから…」 コウヤはベンチの端に座ってみずきを呼ぶ… 「でも…」 少しためらうみずき… 「いいから…」 もう一度頷き、みずきを呼ぶコウヤ… 「…うん」 頷いたものの、やはり少し遠慮ぎみに、ベンチへ横になるみずき…

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