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第47話

「ヨシもな、ありがとう」 ヨシにそう答えて、見送るみずき。 ヨシとはいつもこんな感じ、オレの姿を見つけると必ず声をかけてくれるのだ。 他の誰かと話していても… そしてヨシの誰とでも打ち解けられるその姿には感心する。 自分は…たぶん、BOUS内で心を許している人は限られるし、コウヤさんやヨシぐらいだから…。 ふと、そんなことを考えながら再び台本に目を通す。 そこへ撮影助手の1人が来て… 「ユウちゃん、部屋、カギ開けたから行ってなよ」 そう教えてくれる。 「はい」 頷いて場所を移動する。 控室のようなミーティングルームの椅子に座って相手が来るのを待っているみずき… サクヤのこと、コウヤさんから結構聞いてしまった… でも、本人に直接会わないとやはりわからないし…関わりは撮影の間だけ、自分のことだから話もろくにせず終わるだろう。 いつも通り… などと1人考えながらサクヤを待つみずき。 集合時間の9時前になり今日の撮影の説明をしてくれる撮影助手の先輩が部屋に入ってくる。 「おはよー、来てるのは、ユウちゃんだけだね」 みずきに話しかけるように言い、みずきと反対側の椅子に座る助手。 「はい…おはようございます。まだ…」 相手は来ていない。 「まぁ、もう来るよ…サクちゃんはいつもギリギリだから」 頷いて入口のドアに目を向けるみずき。 ガチャ… ちょうどその時ドアが開く… 「おはようございます」 澄んだ綺麗な声が部屋に響いた… 少し急いでいたのか息が上がってほんのり頬を紅く染めている。 「おはよー、席について」 「はい」 助手とサクヤは会話を交わしている。

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