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第55話
「ん…、そ、れ…ゆび…ぁッ、やだ…」
息ついて、自分の中へ入って遊んでいるユウの指2本を抜いて貰いたくて熱のこもった声でお願いするサクヤ。
「…じゃ、次はオレのな…」
スッとユウは深く入れていた指をいったん抜いて、再び浅く2本の指をサクヤの入口を開くように入れ…
サクヤと結合する為、ゆっくり身体を曲げ…
とっくに挿入準備のととのったユウの先を触れさせる。
「ッ…」
その瞬間、ビクッと身を震わせて、ユウの肩につかまり身体を硬くしてしまうサクヤ…
「…サクヤ」
浅く入った指も締めつけられる感覚…
(…怯えている、演技?)
挿入のトコロは大体、セリフが決まっていない自由演技なので、そうかなと思ったが…。
表情を見て…
(…違う、本当に怖がっているんだ…サクヤ)
不安感か、怯えているのか…
身体が小刻みに震えているのが伝わる。
触れているせいか…
演技とは違う本当の感情がサクヤから伝わってくる…
ユウは、はじめて年下との撮影ということで、自分のことを考えるのが精一杯で、サクヤのことまで省みることができなかったが…
考えてみるとサクヤはまだ、11才。
体格も小柄だから本番(挿入)アリの撮影経験は少ないはず…。
低年齢のうちはお触り程度やオーラルSEXなどを撮るのが普通だから…
それに気付けなかったのは、サクヤがそんな不安感を今の今まで、ひとかけらも見せなかったから…
(…やっぱり、凄いコだ)
静かに感心する…
それで少し落ち着けたユウ。
上手くなるには自分のことだけじゃなく、相手の事をしっかり考えないと…
「サクヤ、大丈夫だから…な、」
今日の役を演じながら優しくなだめるみずき。
早くなった呼吸を抑えながら…
(わかってる…)
サクヤは浅く2回頷く…
撮影だから、やらなきゃ終われないってコトはわかってるけど…
やっぱり…
初撮影レイプの恐怖が、身体に焼き付いていて…
挿入されると感じると無意識に、身体が強張ってしまう。
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