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第56話

実はサクヤは… これまで指を入れる撮影までなら撮ってきたけど、他人のソレを受け入れるのは初撮影レイプ以来… 約2年ぶりくらいになる。 (くそっ馬鹿…) 心の中で、自分にイラつくサクヤ… 持って生まれた病気のせいで、自分の身体が思うようにならないことなら経験あるけれど… これは違う。 動けないのは自分の心が弱いせいなんだ… それだけは、どうしても許せないサクヤ。 たとえ、どんなに恐ろしい目にあったとしても…弱い精神なんか持ちたくない。 強くなきゃ、これから先を生きていけないんだから… ただの撮影なんかで負けてちゃ駄目なんだ。 意識せず勝手に強張る身体を叱咤するサクヤ。 そっと相手の肩に手をかけ… ひとつ息をついて… 「…ユウ、兄ちゃ…ん、」 それに勝つ為、声に出して呼ぶ。 「サクヤ…」 ふっとサクヤの強張った身体の力が抜けたのを感じ取り、軽く入れていた指を再び差し込み… 内側を撫でて、唇へキスを落としながら、挿入体勢をつくるユウ… 焦らず慎重に、怖がらせないように… 「ぁ…っん、」 ユウの与える刺激にぴくっと身体を反らせ反応しながら… 相手の動きを待つサクヤ。 ユウは囁くようにセリフを紡ぐ… 「大丈夫…ちゃんと、ひとつになれるから…」 Kissをして肌を触れ合わせながら安心させる為、あまり手元を見ず… その可愛い入口へ触れた瞬間、サクヤのナカへ自分のソレを挿入させていくユウ。 「ん、ん…っ、ぁ痛ッ…やだ、いたぃ…兄ちゃ…ん」 グッと入口をいっぱいに広げられ押し入ってくるソレからは痛みと、他者の熱い鼓動が伝わる… その痛みに相手の肩に爪をたててしまうサクヤ。 挿入は許したが… やはり抵抗があるのか、進入してくるユウをしめつけてしまうサクヤ。 「ん…ッ」 ナカは思ったよりキツくて、ユウも息を詰め… サクヤの腿を撫でながら、そのままゆっくり奥まで到達させるユウ。

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