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友達・睦月side
嬉しい。嬉しい。
僕はお湯がポコポコ沸騰するお鍋の前でガッツポーズをする。
だって…だって!
友達のレオくんが僕の部屋に遊びに来てくれているのだ!!
今、レオくんは台所と繋がってる居間で胡座をかいて座布団の上に座ってる。お蕎麦の調理法が分からないという彼に今から昼食を振る舞うんだ。勿論メニューはお蕎麦!
居間は引っ越ししてきたばっかりだから段ボールが散らかってて申し訳ないな。でも、レオくんは嫌な顔ひとつしないんだ。
なんて優しいんだ…大好き!
こんな優しい子と友達になって、しかも家に招けるなんて僕は何て幸せ者なんだ…!とジーンと感動しているとお湯が吹き零れそうになった。あわわ。
僕は急いで火力を少し弱めるとお蕎麦を投入する。ストップウォッチで時間を計り、再沸騰するとフンフン鼻歌を歌いながら箸で軽くかき混ぜた。
「…新妻かよ」
ん?今、なんか聞こえたような…カヨ?人の名前?
「何か言った?レオくん」と振り返ると目が合ったレオくんは「別に」とソッポを向く。
あれ?空耳かな。ま、いいか。
ていうか。どうしてレオくん僕の背後に立ってるんだ?さっきまで居間に座ってたのに。お鍋をかき混ぜながら目で訴えると、レオくんは無愛想に言った。
「…何か手伝う」
ほら、やっぱり優しい!!
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