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ケンカ3・礼於side

ミナセは痛がりながらも起き上がった。顔から転んだのか鼻血をボタボタ流している。「お、おい…」と声を掛ける俺の前に、庇うように両手を広げて立ちふさがった。 「君たち、レオくんを苛めるな!最低だぞ!!」 どっちかというと苛めてんのは俺の方だけどな。 つか関係ねえだろテメェには。「おい、下がってろ」とミナセの肩を掴むが動かない。チッ…こんなとこでも頑固発揮してんじゃねえよ。 怒鳴り付けようとしたがその前に、さっき俺を挑発した馬鹿が「何だァ?オマエ誰?」と下衆な笑いを浮かべ口を挟んできた。見るからに弱そうなミナセだからか強気だ。…クズが。 「僕はレオくんの大親友だ!レオくんを傷付けたら許さないぞ!!」 …………………………………………は? 今なんつったこいつ。大親友? ダチにもなった覚えねえぞ。コイツの脳ミソどうなってんだ。 開いた口が塞がらなくなっていると、馬鹿共が馬鹿丸出しの大笑いをした。挑発した馬鹿がミナセの前まで来る。「アホかニーチャン。お前みたいな奴が久遠のツレなわけねェだろ…いいから退いてろよ」と言い。 パァンッ この時、どうして俺は止められなかった。 馬鹿の汚え右手が、ミナセの左頬を叩いた。 軽いものだったが、恐らくこれまでの人生で殴られた事が無いであろうミナセが後ろからでも固まったのが分かった。 そして、俺の頭の中のーーー何かがブチ切れた。

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