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第7話
「…………………………!!」
…眞司と目が合ってしまった…。
眞司と目が合った事に吃驚した僕は、危うく声を出しそうになったところを手で押さえこみ…でも、視線は眞司から離す事も出来ず、固まったまま。
頭の中は真っ白で、パニック状態。
そんな僕とは反対に、眞司は僕と視線を合わせたまま平然と行為を続けている。
どころか、まるで僕に見せつけるかのように腰を激しく動かし始める。
「…ふぐっ!?…うう…っ!!…ふうう…っ!!」
会長は首を左右に振りながら、眞司が突き上げる度に首を大きく仰け反らせながら、呻き声を大きくする。
苦しそうなのに…会長のペニスは勃起して躰の動きに合わせて、一緒に揺れている。
「…どうしました?俺を気持ち良くさせてくれるんじゃないんですか?ほら、もう少し頑張ってくれないと」
僕と目を合わせながら、平然とそんな事を言う眞司。
「ほら、もっと腰を振って」
視線を逸らしたいのに、逸らせない。
「弛んできましたよ…もっと尻穴に力入れて。締めて下さい」
まるで蛇に睨まれた蛙状態。
「…うう…ううう~~~~~…っ!!」
会長の呻き声が一際大きくなり、背中がブリッジを描くようにしなり、顔を仰向け、喉を仰け反らせる。
躰を一瞬、強張らせた後、急に弛緩したみたいになってだらりとする。
「…あれ…もしかしてイッちゃいました?」
「…俺、まだイッてないんですけど…後ろだけでイクなんて会長こそ抱かれる方がお似合いじゃないですか。俺をヤルなんて百年早い。役員達とイチャイチャしている方がお似合いだ」
会長の中からペニスを抜いて、足から手を放し離れて制服のズボンのチャックを閉める。
会長に裸のお腹には、自身が放った精液が白く散っていた。
会長は足を放り出し、ピクリとも動かない。
それより………。
(…大きい……!!)
チラッと見ただけだけど…僕は眞司のペニスの大きさに…(いや、他の人の大きさは分からないから…見た事ないから…だから、勿論、自分のと比べて…だけど)目を見開いた。
眞司は会長を縛っていた手首のネクタイを解き、口の中に詰め込まれていたハンカチを取り除いたが、会長はぐったりしたまま、目を閉じている。
「会長、大丈夫ですか?」
眞司の声にも、反応しない。
「…チッ!…しょうがねぇな」
眞司は舌打ちをすると、右手を大きく振り上げ…。
パシッ!!
「………あ……………?」
うっすらと目を開ける会長。
だが…まだ正気に戻っていないのか、ぼんやりとしたまま動かない。
そんな会長に眞司は、冷たい視線を投げかける。
「ほら、しっかりして…きちんと服を着て下さい。裸のまま放り出されたくないでしょう?」
その間も、眞司の視線は僕から離れない。
会長は惚けたまま、ノロノロと服を着て、ふらふらと覚束ない足取りで歩いて行く。
会長、大丈夫だろうか。
あんなに色気を振りまいて…。
会長がふらふらと図書室の扉を開けると、両側から白いブレザーを着た男性が2人現れて、両側から会長をサッと抱えて去って行く。
去り際、会長の右側を支えていた人物が振り返り、眞司を凄い目で睨んでいたけど…。
白いブレザーは生徒会役員のみに許された制服。
(…そういえば、さっき眞司が役員を見張りに…とかなんとか言っていたっけ…)
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