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第18話
その日も僕は呼び出され、真夜中に眞司のマンションに急いだ。
部屋のドアを開けるなり、眞司の腕が伸びてきて僕の手首を掴み部屋の中に引きずり込まれる。
-その日、眞司は酷く機嫌が悪く、イライラしているみたいで…そんなに乱暴に扱われたのは初めてだった…。
「…痛…っ!!」
僕は床に倒れ込み、思わず叫んでしまった。
眞司に腕を掴まれて、引き戻されたと思うと…眞司の右手が僕の左頬を叩く。
パシッ!!
「…あ…っ…」
今度は右頬。
パシッ!!
「…あ…っ…」
「遅い」
訳も分からずいきなり両頬を叩かれて呆然としている僕に、眞司は冷たく言う。
こんなに機嫌の悪い眞司は初めて見る…。
「服を脱いで四つん這いになれ」
これ以上、眞司の機嫌を損ねない為に急いで服を脱ぎ捨て、四つん這いになる。
直後にベルトを外す音がして…僕が顔を上げたと同時に何かが空気を裂く音が…そして躰に鋭い痛みが走り、躰が強張る。
…眞司にベルトで躰を叩かれたのだ…。
ベルトで叩かれた驚きと痛さに吃驚して、咄嗟にその場から逃げようとした僕に眞司が冷たく言い放つ。
「動くな」
…そのひと言で、僕の躰は動かなくなる。
四つん這いになっている僕の躰にベルトが振り下ろされる。
…何度も…何度も。
(…痛い…痛い…痛いよ…っ!!)
僕は打ち据えられる痛みに耐え、声を出さないように唇を噛み締めている事しかできなかった。
…永遠と思える時間が過ぎ、ベルトが僕の躰に振り下ろされなくなった時には意識が朦朧として床に倒れ込み…流石の眞司も肩で息をしていた。
ベルトを床に落とし、眞司は僕の腰を掴み…何の準備もしていない僕の蕾にペニスを押し込んだ。
「……い…………っ!!」
毎日、眞司に抱かれ慣れているとはいえ、何の準備も…解す事もせずに入れると、流石に痛いし、辛い。
「…ああぁぁぁ……っ!!」
挿入される痛さに、声を殺す事も忘れて悲鳴を上げる。
眞司は僕の悲鳴が聞こえないかのように、僕の中に侵入し、突き上げる。
腰を掴まれ、眞司と繋がった状態では逃げる事もできない。
ただ…涙を流し、床を爪で引っ掻くのが精一杯。
「…ああ…ああぁぁぁあああぁぁぁ…っ!!」
眞司はまるで何かに…怒りをぶつけるように僕を突き上げ、責め立てる。
僕の躰は痛くて悲鳴を上げているのに、下半身は熱を持って勃起している。
慣らされたとはいえ…なんて浅ましい僕の躰…。
そんな僕を、眞司が軽蔑の視線で見詰めている。
…それでも僕は、眞司から離れる事ができない…。
-僕は絶望の中、痛さと快感に喘ぎ続けた。
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