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第25話

-僕はその日、いつもの格好…全裸で首輪をして尻尾を付け、四つん這いの格好…で和巳の前に連れて行かれた。 その僕の姿を見て、和巳は驚いたように目を見開いた。 そんな和巳の視線に耐えられなくなって俯いた僕の首に付けられていた首輪に付いている紐を眞司がグイと引っ張り、俯いていた顔を上げさせられる。 その時、僕は見た。 和巳の瞳が僕を蔑みの瞳で僕を見下ろしているのを。 両手を強く握り締めて和巳を睨む。 と。 「…ひぃ…っ…う…っ!!」 いきなり僕の中のバイブが動いた。 眞司がバイブのスイッチを押したのだ。 バイブが動くと同時に、フサフサの白い尻尾も上下左右に揺れている事が分かる。 「…う…うう……っ…」 「ほら、コイツもこうやって喜んでいるし、和巳も可愛がって…」 「止めろ」 眞司の言葉を遮って和巳は僕に近付き、尻尾を掴む。 反射的に…というか、いつもの癖で尻尾が抜けないようにバイブを締め付ける。 だが、僕の抵抗も空しく、バイブは僕の中から引き抜かれる。 「…ん…っ!」 僕の中からバイブが出て行く排泄感に、思わず呻く。 「…あれ、抜いちゃうの?」 眞司の驚いたような声がする。 「当たり前だ。こんな悪趣味な事をして」 「おかしいな~、コレ、皆には好評なんだけどな~…ま、いいや。はい、これ」 「…何?」 「この前、使っただろ…中が痒くなるクリーム」 「いらない」 「…はあ!?」 和巳の答えに、眞司は呆れたような声を出す。 「塗っておいた方がいいと思うけど…そうしないとお互い痛い思いをするだけ…」 「いらないから…他のローション、ない?」 「………あるけど」 言葉を遮られた眞司は少し不機嫌になり、渋々ローションを和巳に渡す。 和巳は眞司からローションを受け取ると、中身を掌に出して僕に手を伸ばしてくる。 僕はそれを見て、四つん這いのまま後退りした。 和巳から逃げる為に。 でも…。 後退りした僕は後ろからやんわりと眞司に抱き留められて驚いた。 眞司がこんな事をするなんて珍しい…というか、1度もした事がない。 (…珍しい…) まるで和巳に見せつけるような…。 でも。 (それでもいい) それよりも、後ろから感じる眞司の温もりと久し振りに近くに感じる眞司の香り。 (眞司の香り…久し振り…) 嬉しくなった僕は和巳の存在をすっかり忘れて後ろを振り向き、眞司の背中に手を回し、顔を首筋にスリスリと近付けて、眞司の香りを思い切り吸い込む。 和巳が僕の腰を掴んだ事に全く気付かなかった。 「…あ…っ!?…が…っ!!」 その時。 後ろから強引に…無理矢理…僕の中に和巳の太くて熱いペニスが入ってきて…その衝撃に息が止まる。 和巳が眞司から渡されたローションを使わずいきなり僕の中に突き入れたのだ。 「…い…だ…い…いだ…い…ぃ!!」 眞司にしがみつき、制服のシャツを思い切り握り締める。 「おいおい、ローションも使わずにいきなり入れるなんて鬼畜かよ…それじゃ、優紀だけじゃなく和巳も痛いんじゃねーの?」 耳許で眞司の呆れたような声がする。 「…うるさい」 和巳は鼻息を荒くして、ペニスをグイグイと僕の中に入れる事だけに躍起になっている。 「…は…っ…が…っ…っ」 あまりの痛さに息もできず、目を見開いたまま眞司の背中に手を回し、シャツを握り締め耐える。 「…い…だ…い…い…だ…だ…ず…け…だずげ…じ…じ…い…だ…」 僕は眞司に縋りつき、助けを求める。 「あ~、はいはい、痛いな…よしよし、大丈夫だから…もう少し我慢しような…」 眞司が僕をなだめるように背中を摩り、頭を撫でる。 いつもなら…僕が眞司にしがみつくと怒るのに…怒らないどころか、抱き締めてくれるなんて…。 嬉しくなった僕は、ますます眞司にしがみつき首筋に顔を埋めて目を瞑る。 「…う…ん…っ…じ…じ…」 眞司がそう言うのなら、我慢する…頑張る…そう思って眞司の首筋に鼻を擦り付けて眞司の香りを思い切り吸い込み、気持ちを静める。 …それなのに…。 和巳が後ろから僕の腰を掴み、眞司から引き離す。 「…や…だ…っ!…し…じ…っ…し…ん…じ…っ…助け……っ!…し…じ…っ…」 犯される痛みと恐怖に、思わず眞司の方に両手を伸ばし、名前を叫ぶ。 「…眞司…っ!…眞司…眞司…っ!!」 僕が眞司の名前を叫んで手を伸ばしている先で、眞司は右手を僕に向かってヒラヒラと振りながら笑っている姿が、涙で滲んで見えた。 眞司に向かって伸ばした手は空を掴み、和巳に両方の膝裏に手を入れられ、両膝を拡げられて抱えられ…自分の重みで和巳のペニスが最奥まで入ってくる。 「…ああぁぁぁ…ァ…ッ!!」 和巳のペニスに僕の中の奥まで犯される痛さ、苦しさ、辛さから助けて欲しくて眞司へと伸ばした手は空を掴むばかり。 その上、和巳が下から強く突き上げ僕の中を穿つ。 (…眞司…助けて…眞司…っ) 少しでも眞司に触れようと伸ばした手をバタバタと動かしている僕を、眞司は面白そうに見詰めているだけ。 「和巳~、ソイツをあまり乱暴に扱うなよ。明日も予約が入っているんだから…使い物にならなくなったら困る」 「うるさいっ。ちゃんと金は払っているんだから、文句はないはずだろ」  和巳はますます僕を激しく突き上げ、僕の躰もその動きに合わせて上下に動く。 「それはそうなんだけどさ~、あんまりヤリすぎて、熱でも出されると厄介というか…だから、明日予約が入っているんだって…あ~あ、ココもこんなに縮んじゃって…可哀想にな」 (…あ…眞司…) 「…触るなっ」 笑いながら僕のペニスに触れようとした眞司の手を叩き、その手で僕のペニスを強く握り込み乱暴に扱き始めた。 (…あぁ…っ!!…痛い…っ」 眞司が僕のペニスへ手を伸ばしてきた時、僕も触って欲しくて腰を突き出したが…和巳に腰を掴まれ引き戻された。 悄然とした僕は、和巳の愛撫というには乱暴すぎる行為に涙し、助けを求めて眞司を見詰める。 そんな僕の視線を無視して、眞司は僕と和巳の結合部を遠慮なしに覗く。 「あ~あ、和巳が無理矢理入れるから、切れて血が出ちゃってるじゃん。これじゃ明日の予約はキャンセルだな…どうしてくれんだよ。責任、とれよな」 「…ふざ、けるな…誰が…っ」 「優紀も痛がっているし…だから、言ったじゃん、クリーム使えって…優紀を気持ち良くしてイカせようなんて無駄な努力は止めて、最初からガンガン前立腺を責めてやればよかったんだよ。そうすりゃ無理矢理にでもイクのに…それか、俺のこの黄金の右手で…」 「…ふざけんなっ…眞司の手は借りねーよ」 「全く、素直じゃ…あ!じゃ、賭けしないか?」 「………賭け?」 賭けの言葉が和巳の興味を引いたのか、僕を責めていた動きが止まる。 「和巳が優紀を後ろだけでイカす事ができたら、これからは予約が入っていてもキャンセルして優紀を和巳に抱かせてやる。但し、和巳が先にイッたら和巳が明日のキャンセル分、全額払うって事で…どう?」 「…へえ~、それってさっき眞司が言っていたように前立腺をガンガン責めてもいいのか?」 「勿論、どんな手を使ってもOK」 「じゃ、いいぜ。その賭け、のった」 「…ひゃう…っ!?」 息を整えていた僕は、いきなり動きを再開して下から強く突き上げてきた和巳のペニスに驚き、悲鳴を上げた。 先程と違い前立腺ばかりを狙って突いてくる和巳に、僕の萎えていたペニスも勃ち始める。 「…ぃひゃぅ…っ…ぃひゃんっ…ぅひゃぅ…っ」 「…という事だから、優紀も俺の為にイカないように頑張って…イカなかったら、御褒美をあげるよ」 (…御褒美……) 耳許で囁かれた眞司の言葉に、僕は無意識に勃起しているペニスの根元を握り締める。 「いいねぇ~、その調子で頑張れ」 僕のその姿を見て、眞司は大声で笑っているが僕はそれどころじゃない。 和巳は僕の膝裏を持ち、ギリギリまで上に持ち上げては一気に下に落とす…前立腺を狙って。 その衝撃…頭の芯まで痺れるような快感に貫かれる度に嬌声を上げながら、ペニスを握る手にますます力を込める…イカないように…。 「…ぃひゃあ…っ!!」 僕の中からいきなりソレが出て行く排泄感と急に奥までソレが入ってくる圧迫感。 前立腺を強く突かれ脳天まで走り抜ける快感と射精感に、目の奥がチカチカして腰が勝手に跳ね上がり、拡げられている内股が痙攣する。 「…ぃひゃう…っ」 何度も繰り返される、その動き。 「…ぃひゃぅ…っ…ぃひゃん…っ」 持ち上げられて、僕の躰は排泄感にぶるりと震える。 「…ぃひゃんひ…っ!!」 落とされて、圧迫感と前立腺を突かれ…背中を通って脳天まで突き抜ける快感に僕のソコは反射的に和巳のペニスを締め付けてしまう。 和巳に後ろから膝裏を持ち上げられ、拡げられている為に足を閉じる事もできない。 内股が快感にビクビク震える。 「…ぃひゃ…っ…ぃひゃ…っ!!」 喘ぎながらも、イカないようにペニスを握り締め蛙のように和巳の上で飛び跳ねている僕。 眞司はそんな情けない姿の僕を見て、笑い続けている。 勃起したペニスの根元を両手で握り込み、イカないように必死で握り締めているが…その我慢にも限界が近付いて…。 …僕が握り締めたペニスの先から先走りの蜜が溢れ落ちる。 だが、和巳も限界が近いらしく動きが小刻みに速くなっている。 …だが、僕も…もう…。 (…嫌だ…このままじゃイッちゃう…っ…イッちゃうよ…っ…助けて…眞司…眞司…っ) 「あ~あ…このままじゃ負けちゃうかもな、優紀?」 その言葉に涙を流し、首を左右に振る。 頭も朦朧としてきて、自分が何故こんな事をしているのかも分からなくなって…。 「…イキたくない?」 眞司の質問に首を上下に振る。 「じゃ、これで詮をするといいよ」 満面の笑みで眞司が僕の目の前に出したのは、細長い棒だった。 いつもの僕ならそんなモノを渡されたところで戸惑い、躊躇しただろうけど…この時の僕は切羽詰まっていて…我慢するのも限界にきていた。 何も考えられない状態の僕は…とにかく、イカないようにしないと…その事ばかりを考えていて、眞司に言われるままに渡された細い棒をペニスの中に差し込んだ。 「………っ!!………っ!!………っ!!」 その衝撃に…痛さと苦しさに声も出ない。 息ができない…。 口をパクパクと動かして目を見開き、僕の姿を笑いながらスマホで撮っている眞司を見詰める。 …だが、その衝撃で思わず和巳のペニスを締め付けてしまい…熱い飛沫が僕の中、広がっていった…。 「……あ………」 和巳のペニスが僕の中から出て行く。 (…終わった……) 僕の躰から力が抜け、握り締めていたペニスから手を放したが、ペニスに刺さっている細長い棒は怖くて触れない。 「よしよし、イカなかったな…いい子だ」 (………眞司……) 意識を失う寸前、眞司に頭を撫でられた…。 ………それだけで僕は……。

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