「本当……っ、身体の相性は最高なのに」 　熱い吐息を吐いた南が、がつがつと腰を打ちつける。その度に雛森の華奢な身体は跳ね、汗の雫を飛ばした。 下から穿つ南のものは大きく、硬く形容を変え雛森を追い込んでいく。 思わず漏れてしまいそうになる声を、雛森は手のひらで覆って殺そうとした。 　その手が南によってシーツへと縫い付けられる。 「駄目だよ。ちゃんと僕を見て、僕を感じて啼いて」 「気色が、悪い……んっ、だよ」 「そう言って僕を離さないのは誰？　英良ちゃんのここ、きゅうきゅう締めて美味しそう悦んでいるみたいだけど」 　南がここ、と貫いたもので雛森の後孔を指摘した。それは、わざとらしく雛森の前立腺を眇め咄嗟に雛森は南の肩へと爪を立てる。 「──う、あぁっ……っあ」 「英良ちゃん……っく」 　食いちぎるかのように南のそれを締め、中へと誘う雛森の後孔。もう何度も受け入れたその形を雛森の身体は覚えていた。 どこをどう刺激されたら気持ちいいのか、どれほどで自分が絶頂を迎えるのか。それを知っている身体が勝手に動く。 「あ……ぅ、ん」 　雛森はゆらゆらと腰を揺すり、無意識に南の動きに合わせる。 みるみる蕩けていく雛森の身体に夢中になった南は、容赦なく雛森の弱いところばかりを狙った。 「はっ、あ……あっ、やめろ」 「そう言って動いているのは英良ちゃんだろ？　ほら、ここを突かれるのが好きなんだよね」 「あっ、あぁっ」 　雛森の前立腺を通った南のそれが、奥の深いところまで突き刺さる。 身体だけは素直に反応する雛森に、南の口角が上がった。 小刻みに痙攣し始めた雛森の腰を、南は押さえつけ、ぐっと更に先へ自身を捻じ込んだ。 「やめ、やめろ、それ嫌だっ」 「いいよイッて。英良ちゃんなら、いくらでも付き合ってあげる」 「嫌だ、嫌……あっ、も、い……あぁっ」 　まだ硬い壁を無理にこじ開けられ、それと同時に先走りで濡れる性器を扱かれた雛森がピュッ、と白濁を吐き出した。南の腹にかかったそれは下へと垂れ、二人の結合部へと消える。 「はっ、はっ、はぁ」 　不覚にも先に吐精してしまった雛森は、浅い呼吸を繰り返しなんとか落ち着こうとした。力の入らない身体を叱咤し、ゆっくりと腰を上げる。 　その細い身体が、一気に引き戻される。