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バイバイー11
-その日から僕達の関係はおかしくなっていった。
僕達、ではなく、僕が、なのかもしれないけど………。
だけど段々と、しかし確実に僕達の関係は擦れ違い始めていた。
一緒にお昼、屋上で弁当を食べなくなった。
一緒に朝、登校する事もなくなった。
頻繁にしていた電話やLINEも回数が少なくなり、今は朝と夜の挨拶のLINEだけになってしまった。
そして。
いつもなら待ち遠しかった放課後。
寧音が図書室で勉強を教えてくれていた。
…寧音は責任感が強いから…。
それは2人の関係が擦れ違い始めた今でもずっと続いていたけれど。
でも、今となってはその場所だけが寧音と会う事ができる唯一の場所。
そして、唯一の時間。
僕はその時間をとても楽しみにしてきた。
いつもなら終業のチャイムが鳴り終わらない内から教室を飛び出して、図書室へ向かう。
寧音に早く会いたくて。
それなのに。
今日は図書室に行くのは気が進まない。 
「どうした?いつもならチャイムが鳴ったら、真っ先に図書室に行ってるのに、今日はゆっくりしてるな」 
友人にもそう言われるほど、その日は図書室
に行く事を迷っていた。
だが、行かないわけにはいかない。
きっと、寧音も来るから。
寧音を待たせるわけにはいかない。
僕は鞄を手に席を立つと、ノロノロと図書室へと向かった。
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