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遠くの夕焼けに初恋、消えたー11

僕と治夫、幼稚園の頃からずっと一緒だったけど…寧音は同じ幼稚園にいなかったぞ? 寧音に初めて会ったのは小学校の頃じゃなかったっけ? あれ? それとも僕が気付かなかっただけで、実は同じ幼稚園だったのか? 「諦めようとしたのは、その相手とは結婚できない事に気付いたからなんだ」 ………結婚できない…? 「………おわっ!?」 治夫の言葉を不思議に思い顔を上げると、意外と間近に治夫の顔があって吃驚する。 ていうか…。 段々と治夫の顔がアップになって、迫ってきてるんですけど~!? しかし、イケメンはアップで見ても、イケメンだな。 ……………………。 ……………ん……………? ………んん………? …んんん~!? 思考停止。 頭の中が真っ白。 何が起こっているんだ…? 治夫の唇が、僕の唇を塞いでいるぞ? って……………。 ええぇぇぇえぇぇ~っ!! 「…あぁ…やっぱりキスは本人とするのが一番、いいな」 唇を離し、うっとりとそう呟く治夫に僕は目を白黒させた。 何?

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