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4-乳首

さて、今日は安易に乳首と決めてしまったのだが、実は俺は乳首と因縁がある。 リビングに座りとりあえず、いや今日はテレビはつけない。 なぜなら、喘げないから。 そう、喘げないのだ。 あれは性欲も食欲もまっ盛りだった高校生のころ、その頃俺は毎日毎日猿みたく、家でシコシコパコパコ楽しい青春を送っていた。 そんな毎日も楽しいっちゃ楽しかったけど、やはりやり方が一辺倒では飽きがくるというもので、当時見ていた無料の違法AVサイトで見つけた、乳首だけでイク男優に感慨を覚え、乳首でイク素晴らしさに夢を抱くようになった。 それからというもの、乳首開発のページをネットで検索し、自慰しながら一緒に弄ったり洗濯バサミで挟んで一日過ごしたりチクチクチクチク針で刺してみたりと色んな方法を試みていた。 結論を言おう。イけないのだ。 元々の体質的に触ると気持ち良くなりはするが、それだけで、頑張れば寸前までは行くものの、どうしても“サブ”の域を超えられない。 そのことに気がついて、甲斐性なしの若造であった俺は早々に諦め、5年ほど前から乳首を蔑ろにし続けていた。 しかし、俺も男である。 加えてもう夢を早々と捨て去るような軟弱者ではない。 今夜で決着をつけよう。 乳首を愛撫するにはまず、エッチな雰囲気作りから始まる。 あらかじめ入浴や歯磨きは済ませ、部屋を暗くしておく。 そして乳首オナニー系の動画を観る。 暖房をつけて室温を上げ、性感が高まりやすい状態にする。 全裸でベッドに仰向けに横たわる。 いよいよと深呼吸をして身体を見下げると、凹凸の乏しく肉付きの悪い肢体が目の前に広がる。 まずは、愛撫からだな。 雰囲気づくりに両手を持ち上げて、腰からススーと撫で上げる。その後ぺったりと平たい胸を覆いつくし、突起を掠めるように、掌全体で撫で回す。 過去の名残からか気持ちぷっくりとしている、我ながら可愛らしい色付きの乳首は簡単に芯を持ち始めて、ほのかにくすぐったいような感覚。 さすがに途中まで開発しようとしたことはあり、何してもある程度気持ち良くなれそう。 でもイクことが目的だから、もっと欲しいと自然と思い始めるギリギリまで乳首を掠める程度に留めて、身体がじんわりと温まってきた頃合いで親指と人差し指で摘んでくりくりと弄る。 「…ん、…っ、ふぅ」 全然声は我慢できる範囲内の刺激。 しかし本能のまま敢えて吐息を漏らすようにすると次第にもやもやとした焦れったい熱が体内を回り始めた。 普段の直接的な快楽とは違い、むず痒い感覚にもぞもぞと末端の手足を動かしたくなる。

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