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9-ディルド2

ドンとまた叩くような音が聞こえた気がして、口を閉じる。声が途切れて鼻息だけになると、バクバクと早鐘を打つ心臓がよく分かる。 少し落ちつきはじめたところで、また腰を上げる。 今度は声を抑えめに、と意識する。が、どうにも亀頭が凶悪で、カサが前立腺を、いや、中全体を引き摺って揺すられている、その度に、細く悲鳴がこぼれてしまう。 どうしたら声が出なくなるんだ?なんて馬鹿馬鹿しい疑問が頭の隅に浮かぶ。だって気持ちいいからしょーがねーじゃん。気持ちいいと声がでるっていうのが人間あ、猫が夜交尾して鳴いてるのもソレだろ。たぶん、おんなじ。おそろい。 体を支えるのがつらくなってきて、体が前のめりに丸まる。背中が丸まって、ケツはまだズップリのまんま。 あー、猫ってチンコにトゲがあるんだっけ、膣にトゲがあるんだっけ?痛くて泣いてんのかなぁ。よく考えたら、オギャーオってカンジだよなぁ、鳴き声。オギャー。 まあでもさ、俺は気持ちよくて鳴いてんだから、もっと可愛く鳴かないとな。かわいいって何?ミャア。 「あぁーっ…あーっ…ニャア…あ…あっ、…にゃ、…ああ゛っ」 ためしに猫の鳴き真似をすると恥ずかしかったみたいで尻がキュッと締まった。腰が角ばって痙攣してイく。にゃあ。 「はぁ…はぁ…っ…あぁ…っ…あっ…っん゛、く、っふ」 今日はここまでニャー。 なんだか自分でも笑ってしまって興も削がれてきたので目隠しを取り、体を少しずつ持ち上げて玩具を引き抜く。 何時間ぶりかの光が白く眩しくて目がしょぼつく。 黒々とした質量がケツから出ていく光景は、中々絶景だろう。抜いたら抜いたで、ずっと挿れていたせいで尻が寂しくなってきて、また一気に腰を落としたくなるのを堪える。これ以上やるとたぶん明日に響く。 やっと見えた目の前には体液の水たまりが広がっていたが、俺は幸せだった。 自分でコントロールできる快楽の安心感。それが何より嬉しいし、幸せだ。 色々片付けて布団に入るとちょうど良い疲労感で、満足な溜息が出る。 いい夜だ。おやすみなさい。

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