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13-年末
年末は忙しい。
「あぁぁぁ〜〜〜〜!ただいまっっあ」
家に着くなり風呂場に直行。
もう今夜こそは、今夜こそだ。
このところ仕事が忙しく、夜の日課は簡素なものと成り果てていた。
当の仕事内容はといえば、生徒の作品の評価に部活、大掃除、よく分からん行事などなど。
もっぱら事務仕事だが、量が量だった。
他の先生は、これで担任の業務も受け持つんだから、尊敬する。いや、マジで。
まさに、年末ラッシュ!
そして今夜、ようやく忘年会が終わった。
会場である大きな旅館に集まった面々は、日頃のストレスを発散するかのごとく、出だしから酒を浴びまくっていた。
しかして、一次会で撤退した俺は、こうして帰宅している次第。
溜まったストレス、酒が入ってますます増幅された性欲、煩悩に支配されまくり。
ぶっちゃけ、ちんちんが危なっかしすぎてもー泣く泣く退散するしかなかったのだ。お恥ずかしいことに。
スーツを速攻で脱ぎ捨てて風呂場に転げ入り、ボディソープやらシャンプーやらを体に塗りたくっていく。
もう入浴に時間を掛けてる場合じゃねえ。はやくオナニーしないと、と最早強迫めいた衝動が、この体を襲ってくる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
勝手に息が上がってきて、ヤバイ、と思う。
急いで泡を洗い流し、まだ貯まりきっていない浴槽に足を入れる。
酒は呑み過ぎた訳ではないけど、火照った体にはいささか水温が低い。
リモコンで水温を操作しながらも、片手が勝手に股間に伸びる。傍から見たら、だいぶシュールな絵面かもしれない。
「あっ、あ、はっ、…はぁー…っ…ふ…」
まだ、「おふろ」と呼べる状態ではない。
足首と尻まで辛うじて浸かって、取り憑かれたように自慰する。湿った音がするのは、浅い水かさのせいだけではなさそうだ。
目をつぶれば、水音とか湿った空気とかが頭の中を熱く巡って、吐く息すら興奮材料の一つだ。
思考もとろけるチーズだし、ほんと、全人類にハグしたくなるレベル。よくわかんねーけど。
心なしか、掌に感じる感触も、いつもよりも硬い。
なんでこんなコーフンしてんだろ、やっぱ酒入ってるから?
ツルツルと硬くて狭い浴槽では体勢が上手く決まらず、シコりながらやたらめったら暴れてイイポジションを探す。
最終的に体を丸めて、側面にゴリゴリと額を押しつけて悶える。
気持ちいい。いいけど、足りない。即座に大きい快感が欲しいのだ、俺は。
「っ、ん、んぅ゛……」
後孔を指先で撫でると、低く呻き声が漏れる。
ゼッテー寝落ちるからサッと風呂、と思ったけど、ガマン無理だったわ、ムリムリ。あー最高。
そして体が震え、白濁としたものが湯船に垂れ落ちた。
ほとんど、湯は増えていない。
それだけイクのが早すぎたのだ。
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