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33♡ 7P
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不埒な王子様スタイルの聖南は、ほとんど辺りを汚す事なく行為を終わらせた。
俺の放ったものは二回とも掌で受け止めてくれてすぐにティッシュで拭っていたし、聖南は「中でイきてー」って漏らしてたけどちゃんと外で出してくれたから、俺の体もそれほど汚れず済んでる。
多分俺が聖南にねだってから一時間も経ってないんだけど、俺がツラくないようにって色んな体位でして(最終的にバックが一番楽だった)、体力の無い俺は力無くソファにくたりと横になっていた。
「中は帰ってから洗ってやるけど…気持ち悪りぃならここのシャワールーム行くか?」
後始末を全部してくれた聖南が、片膝をついて横になってる俺の髪を撫でた。
うわぁ〜ほんとに王子様みたいだ。
優しいその手付きと目前の聖南にうっとりした。
まだ聖南の先走りが中にあるのは分かってたけど、もうすべて帰ってからでいいやってくらい、下半身が動かせそうにない。
「いえ…今動けないから後でいいですー…」
「そか、じゃあとりあえず俺の楽屋行こ。 葉璃は嫌かもしんねぇけどこれ着替えないと帰れねー」
「………私服がそれだったらいいのに」
「ぷっ。 無茶言うな」
聖南の言う通り、俺はちょっとコスプレ趣味があるのかもしれない。
どんな格好でもかっこよく見えるんだけど、普段とちょっと違う装いなだけでクラクラしてしまう。
ずっと燻っていた佐々木さんとの事が解決した解放感と、何も聞かずにぜんぶ俺に任せてくれた聖南の愛を感じた…っていうのが根底にあって、それが俺にそこはかとない余裕を持たせてくれた。
俺を信じてくれて、理解してくれて、背中を押してくれて、しかも困った時はいつも助けてくれる、そんな聖南を改めて大好きだって自覚するのも当然だった。
俺を軽々とお姫様抱っこしてCROWNの楽屋へ行く道中、行き交うスタッフさんから俺の事で声を掛けられても、「事務所の後輩。 貧血っぽいから休ませるわ」ってうまく誤魔化してくれてた。
「あれっ? ハル君? どうしたんだよ」
楽屋へと入るなり、すでに帰る寸前だったケイタさんがグッタリな俺の姿を見て駆け寄ってきた。
CROWNの楽屋は、さっきのこじんまりとした殺風景な楽屋とは雲泥の差で、広々とした座敷があったから、聖南はそこにゆっくり俺を寝かせてくれた。
「…………………セナ、まさかお前……」
ペットボトルのお茶を飲む手が止まったまま、アキラさんが聖南を睨む。
聖南の衣装が崩れているのを見て、さらに目を細めた。
「えっ、まさかって何?」
「はぁぁ…………。 ケイタ見ろ、獣がいるぞ、獣が」
「獣? ………なっ、セナ、マジでぇぇ!?」
「なんだよ獣って。 人聞き悪りぃな」
アキラさんは溜め息を吐き、ケイタさんは驚いて鞄を落とし、それでも聖南は飄々と着替えを始めて、俺はその三人三様な姿に可笑しくなった。
胸のドキドキも、下半身の感覚もいくらかマシになってきて、CROWNのやり取りを耳を澄まして聞いてると、三人がまるでほんとの兄弟みたいに言い合っていて小さく笑ってしまった。
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