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40♡ 2P※
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ぴちゃぴちゃと唾液の混じる音が室内に響いていた。
無音の中、いやらしいその音だけが耳に入ってくるから恥ずかしくてたまらない。
今日も聖南の舌は縦横無尽に俺の口の中を堪能しているようで、さっきから何度も顔の向きを変えている。
聖南の高い鼻先がほっぺたに触れる度に、やらしいキスをしてるんだって興奮してゾクゾクした。
微かに感じるアルコールの風味が大人の味を教えてくれている。
パーティーの後だし、飲んでてもおかしくないから今日は訝しんだりしないんだ。
「……………ん……」
「……あーメシ頼んじまったよ。 先にヤリたくなるだろ。 なんで引き止めた」
ルームサービスを頼んでしまった後だったから、聖南はフレンチキスで我慢してたんだってそこで初めて知った。
最後に俺の下唇を甘噛みして離れた聖南が、腰に手をやって見下ろしてくる。
そんな事言われても…。
「………もう少しキスしてたかったんですもん…」
聖南がかっこいいから、聖南に触れていたかったから、今日は疲れたし早く聖南から元気を貰いたかったから、……引き止めた理由なんていくつもあった。
「お前それ今言っちゃう?」
「だって………」
「ま、来たらそん時はそん時だな」
「え、………ぅわわっ」
ベッドの端に腰掛けてた俺をひょいと抱え上げると、中央に寝かされた。
聖南の家のベッドくらいかな。
俺が大の字になって寝てもはみ出さないほど、広々としてる。
ルームサービスが来るって聖南自身が言ってたのに、まさかする気なんじゃないかって俺は慌ててまた端へ戻ろうとした。
「こーら、何で逃げるかな。 やるぞ」
「ダメですって! ごはん来るんでしょ! せめてその後にしましょうよっ」
「無理。 耐えられねー」
駄々をこねる聖南は、もうすでに俺のベストとカッターシャツのボタンをすべて外し終えていた。
「俺が何時間我慢してたと思ってんの? ……5時間だぜ、5時間」
海賊に似つかわしくない高そうな腕時計を確認して、パーティー開始直後からムラムラしていたと告げられても、どう返したらいいのか。
「聖南さん、分かりましたから、とりあえずシャワーを…」
「今日はダメ」
いつものように先に体を綺麗にしたいと思ったのに、聖南は真顔で俺の申し出を跳ね除けた。
「なんでですか! 聖南さんの「ダメ」って言うの、今日何回聞いたか分かんないですよ!」
「頼むからこのまましよ。 葉璃のせいでコスプレ趣味がうつっちまったんだよ」
「なんで俺のせいに…!」
「俺もこのままやっから」
そもそも俺のコスプレ趣味は聖南限定だし、かっこいいからドキドキしてしまうってだけだ。
前はちょっとドキドキがムラムラに変わってしまった事もあったけど、今はその時じゃないって言おうとしたのに、聖南が魅力的な事を言うもんだから思わず目を輝かせてしまう。
「…!! 海賊眼帯聖南さんで、ですか…!」
「どうよ」
「…………………」
気持ちが揺らいでるとこに、目の前の眼帯聖南がいやらしく舌なめずりしてニヤリと笑った。
単純な俺はその瞬間、呆気なくドキドキがムラムラへと変わってしまった。
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