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40♡3※

 両腕を広げて海賊聖南を迎え入れると、長髪が俺の顔にかかってくすぐったかった。  シャワーを浴びないままするなんて初めてだから、違う意味でドキドキして、少し体が強張ってしまう。  いつの間に用意してたのか、真っ赤なジャケットからローションの小瓶とコンドームを出してきた時はその用意周到さに驚いた。 「……これどうなってんの? 下」  ローションとコンドームを脇に置いて、カッターシャツから覗く俺の肌を触りながら濃い灰色ズボンを脱がせようとしてる聖南が、ふと戸惑いを見せた。 「あ、これボタンとチャックはダミーみたいなんです。ほら」 「あーそういう事か。またかわいーポイント発見」  聖南は笑いながら、俺のスボンと下着を一緒くたに躊躇なく脱がす。  ごく普通のスラックスしか履かないでいると、ウエストゴムに戸惑うらしかった。 「はるー」  途端に肌が外気に触れた事で寒さが襲ってきて体を丸めると、包み込むように聖南が抱き締めてくれた。  甘い声で俺を呼ぶ時は、二人きりの時だけの、そして恋人である俺だけの特権だ。 「んっ……ぁ、……」  ふんふんと首筋を嗅ぐ聖南がそのまま吸い付いてきて、チクリとその場所が痛んだ。  さっそくキスマークを付けられたらしい。  そのまま下へと移動し、素肌を舐められて乳首を摘まれると、次第に下腹がゾクゾクしてきた。 「あっ……ぁ、……聖南さん、……くすぐったい……」 「それだけじゃねぇだろ? ちゃんとココ、反応してんよ」  そう言ってきゅっと俺のを握られてしまい、ダイレクトな熱を感じて一気に昂り始めた。  聖南に触ってもらってるなんて、いつまで経っても慣れないし信じられないけど、本当なんだよね……。 「あっ……だめ、聖南さん……動かしたら……すぐいっちゃうかもっ……」 「いいよ、一回イっとこ。俺酒入れたし明日休みだから今日バリバリやる気だよ」 「えぇ、……無理です、俺が無理っ……」 「うさぎの耳揺らして何弱気な事言ってんの。無理じゃねぇ。意識飛ばしてほしくねぇから早くイッちまえ」 「んんぁっ……あっ……」  会話しながらそんなに早く扱かれたら、もう何も考えられない。  聖南が俺をイかせようと迷い無く口に含んで、同時に掌で玉を扱われてしまっては堪えられるはずが無かった。 「んーっっ、……いく、だめっ、聖南さん! 口離してぇぇ!」  もうだめ、イくよ、ってちゃんと教えたのに、聖南はまた俺の出したものを飲み込んでしまった。  この後のキスが怖い。ていうか、嫌だ。俺の精液の味がするんだもん。 「はぁ、はぁ、……また飲んだ……」 「あ? 飲んじゃ悪りぃの? っつーか見えねぇ!」 「……んっ……何っ?」  膝裏を持たれてグッと抱え上げられ、ローションの小瓶から俺の穴めがけてそれを全量垂らしてきながら、聖南が叫んだ。  ヒヤリとしたぬるぬるの液体と指が穴をこじ開けてくる異物感に耐えるために、聖南の海賊帽を触って気を紛らわす。  すると聖南は、空いている方の手で自身の顔を指差した。 「これだよ、眼帯。これ外してぇよ。葉璃の顔も体も半分しか見えねぇから超不満なんだけど」 「それはダメ、です。……んっ、つけてて。あっ、あっ、……外すなら、しない!」 「きびしー! そんな好き?」  ローションで濡らした指が二本になって、だんだんその異物感に慣れ始めると、感じるとこがめちゃくちゃ擦られてまた俺のがゆるく勃ち上がった。  指先までビリビリと快感が走り抜けて、声が抑えられなくて、聖南の問い掛けにもまともに答えられない。 「……ん、ん、やっ……好きっ」 「俺が? 海賊コスが?」 「……あぁっ……そこばっか……っ……おかしく、なる……!」 「言えよ、葉璃」  何度も同じ場所を擦るから、一旦やめてって意味で聖南の腕を掴んでみても全然やめてくれない。  むしろ、答えない俺を急かすようにグチュグチュと激しく音を立てて指を動かしてる。 「すきっ……聖南さんが、……んぁっ……あっ……好き!」 「よし、いい子」  満足そうに指を引き抜いた聖南は、俺の反り立ったものを握り込んで溢れ出ている先走りを掠め取ると、大きなそれに塗りたくった。  ぬめらせたハンパない存在感をあてがわれて全身に緊張が走ると、察知した聖南が近付いてきてほっぺたを擦り合わせる。  まるで肉食獣の挨拶みたいに。 「いれるよー。……葉璃、舌」 「……ん、ふっ……んんん、……んあぁっ」  少しだけ舌を出すと、かぷっと優しく噛まれてその隙にグッと中へ入ってきたのが分かった。  聖南はいつもこうして、一番ツライ先端を入れるときは気を紛らわそうとキスをしてくれる。  しかもすっごく濃いやつ。 「きっつ……。そんな久しぶりだっけ?」 「そんな、……ことなっ、い、……あっ……」 「だよな? ……すげ。 毎回初めて貰ってる感覚になるな。葉璃、大丈夫か? 痛くない?」 「……あ、……んっ……ん……っ」 「大丈夫そうだな、そのトロ顔は。かわいー♡」  聖南からのキスと、グチグチと音を立てながら挿入ってくる大きな存在を夢中でかわしていると、海賊聖南から抱き起こされた。 「やっ……んぁぁっ……これ怖い……! ……お腹までくるっ……」  繋がったまま聖南の上に座る格好になると、じわじわと深く入ってきた事で、俺のものから先走りなのか精液なのか分からない液体がとろとろと溢れ出した。  慎重に入れてくれるせいで襞をゆっくり擦りあげられて、声が我慢出来ない。  下半身が熱くて、聖南にしがみついておかないと倒れてしまいそうで、足にも腕にも無駄に力が入った。  何だかこの座った格好で下から揺さぶられるのは、すごく恥ずかしい。

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