320 / 584
48❥ 6P
48❥ 6P
何時間抱いても抱き足りない。
すでにベッドへ来てから数時間経っているはずで、外が明るみ始めていた。
泣き笑い、悶える葉璃をいつまでも抱き締めていたいと思うのに、その葉璃はさっきから「もうやだ」「お願いだから休ませて」とひっきりなしに言っている。
「せなさん、…! ね、お願い…っ、休憩……させて…」
「分かったよ、はい」
「ちがう、抜いて…! これは休憩じゃないっ」
聖南は四回達していて、葉璃に至ってはもはや何も出て来ず元気すら無くしている。
抜かないまま動かずにいると、違うと睨まれて聖南は苦笑するしかなかった。
「今日は最長記録更新しようと思ってんのに」
「更新しなくていい! 喉乾いたもん!」
「はいはい、水持ってきてやるから膨れんな」
タメ口で文句を言う葉璃の可愛さに負けて、仕方ないとぼやきながらまだ衰えないそれをズルズルっと引き抜く。
「んんん…っっ」
「毎回それやめろよ、抜くの嫌になんじゃん」
「……ふぅ、…いいからお水っ」
「分かったって。 ワガママ葉璃ちゃんめ」
遠慮なしな物言いに聖南はひどくご満悦だった。
ほっぺたを膨らませてワガママを言う葉璃と、一段と距離が近くなったようで嬉しい。
この調子で普段も敬語をやめてほしいのだが、セックスの後しばらくすると葉璃はまた聖南と一線を引く。
どのタイミングでそれが切り替わるのかは分からないけれど、早く葉璃と家族になりたい聖南はその一線がたまに忌々しく思えてならなかった。
「あ、ありがとうございます」
『ほら、もう戻ってるよ』
ペットボトルを渡してやると、いつもの葉璃がゆっくり上体を起こした。
そして喉が乾いたと言う通り気持ち急ぎ目にキャップを開けようともがくが、諦めて聖南にペットボトルを突き返してきた。
「………っ…。 聖南さん、開けて」
「ん? いいけど。 ……はい」
「力入んない」
「………何それ。 かわいーんだけど」
必死で聖南にしがみついていたせいなのか、疲労からくるのか分からないが、キャップも開けられないほど脱力しているなどキュンキュンするではないか。
「ま、待って! 聖南さん、また目が怖くなってる!」
『……あれ、敬語じゃねぇな』
まだ聖南のものはいつでも挿入準備万端なので、ジリジリと葉璃と距離を詰めていたところに思わぬ光明を見出す。
この調子で聖南と対等に話をしてくれるようになれば、心の距離が随分近付く気がした。
葉璃が気付かないように会話を進めてみる。
「怖くなってるなら葉璃のせいだな。 葉璃が可愛過ぎるからいけねぇんだよ」
「俺は可愛くないって何回言ったら…」
「………いや、かわいーよ。 かわいーって言い足りねぇくらいかわいー」
「ペットじゃあるまいし……」
「葉璃がペットかぁ、じゃあこんくらいのサイズになっていっつも俺と行動共にしてよ。 前から思ってたんだよなー。 葉璃をミニサイズにして持ち歩きてぇって」
「何それ、そんなの無理に決まって……な、何? 何でそんな見てくる……わっ」
指先で「こんくらい」と示して笑ってやると、葉璃もつられて笑顔を返してきて、その可愛い笑顔に心臓を撃ち抜かれ、たまらずベッドに押し倒した。
葉璃から撃ち抜かれるのは一体何度目だろうか。
順調にタメ口であった事も、聖南の欲望を増幅させている。
ともだちにシェアしよう!