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48❥ 8P

48❥ 8P クタッと横になった葉璃を背後から抱き締めた。 行為の後、葉璃は必ず聖南に背中を向けて横になる。 それが、長時間に及ぶ快楽と疲労を味わわされたせめてもの反抗のように思えて、聖南はその不貞腐れた葉璃の態度さえも可愛く見えてしまう。 「………聖南さん、鳴ってるよ」 「…いいよ、鳴らしとけば」 「だめ、出てきなよ」 プイと向こうを向いたまま、葉璃が聖南ではなく枕にスリスリしている姿を見るとその枕にさえヤキモチを焼いて、瞬時に奪いたくなってしまった。 だがキッチンで鳴り続ける家用のスマホが、さっきから切れては鳴ってを繰り返していてうるさい。 聖南のプライベートと仕事用のスマホは電源を落としているので、恐らく仕事関係の急ぎの連絡なのだろうから、出たくなくても出ないとマズイのは分かっている。 「俺先にシャワー浴びてるから」 「分かった、風呂も同時にお湯張っててくれる? 電話終わったら一緒に入ろ」 「…………エッチな事しないでよっ」 「分かったって」 ヘトヘトな葉璃のタメ口文句に、聖南は笑いながら素っ裸でキッチンまで行って、鳴り止まないスマホを手にベッドルームへと戻ってきた。 葉璃と少しも離れていたくなかった。 すぐに戻ってきた聖南に、上体を起こしていた葉璃が驚いた顔を見せてきたが、構わず聖南はベッドに腰掛ける。 「もしもし? 何だよ、朝っぱらから」 『セナか!? 来月記事載せるって女性誌の記者から連絡あってな! アキラがすっぱ抜かれたぞ!』 電話は成田からであった。 成田のとても慌てた様子に、その事か、と聖南は頬をかく。 「あ〜もう連絡いってんの? 早えな」 『知ってるのか!? アキラが早朝ロケで捕まんなくてな。 どういう事なんだ!?』 「昨日俺らと葉璃の四人でメシ行って、葉璃とアキラが散歩に行った時にフラッシュきたって言ってたんだよ。 成田さん写真見た?」 スマホを片手に水を飲んでいると、自分の名前が出たからか葉璃の動きが止まって、聖南の隣にやって来た。 猫のようにピタッと寄り添ってきて気付いたが、体が冷えてきてしまっている。 ベッドの端でくしゃくしゃになっていた毛布を手繰り寄せて葉璃に巻き付けてやりながら、水のペットボトルを渡した。 『見たよ! 相手の顔がよく分からなかったけど、あれ葉璃君だったのか! 女性にしか…』 「あ〜やっぱり? それどうすんの? そのまま流しても後々それが葉璃ってバレるんなら記事出さない方がいんじゃないの?」 『とりあえず事実確認するからってストップかけてるけど、それも2、3日が限度だよな! 聖南のスキャンダルの時はまったく連絡ナシに局にタレこまれたから防げなかったの思い出したよ』 「いいじゃん、そんな前の話は。 どうなったかまた連絡してよ。 俺今日午前はフリーだから」 聖南はそう言って成田との電話を終了した。 隣からビシビシ視線を感じて葉璃を見ると、ジーッと聖南の横顔を見ていたらしい。 美味しそうな唇に誘われてチュッとキスをすると、無表情だった葉璃の目元が紅く染まって照れ始めた。 「…っ……! もうっ、聖南さん!」 「何だよ」 毛布ごと葉璃を抱き寄せると、聖南は顔をグッと寄せてニヤつく。 すると聖南の顔をやたらと褒めてくれる葉璃の頬がぐんとピンク色に染まってきて、もっと動揺させようかと企んでいるとガバッと勢い良く毛布から葉璃が生まれた。 「何でもないよっ。 それより今の電話、成田さん? やっぱりアキラさんと俺の写真撮られたの?」 「みたいだな。 来月載るかも」 「えぇっ…!? そ、そんな…悪い事しちゃったなぁ…アキラさんに迷惑掛けてしまう……」 「………アキラなら大丈夫だろ」

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