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── 一月某日 ── Ⅷ 仲直り※
8♡
「え、え、……えぇぇぇっ!?」
う、嘘……!
バレたってそんな……! 嘘でしょ!?
じわじわと腰を動かす聖南の顔はまったく焦ってない。
対して俺は「なんで!?」と狼狽えまくってて、エッチに集中出来なくなった。
「ね、ねぇ……! ヤバイんじゃないの、……っ? バレたって……、あっ……」
「いや俺もやべぇかなと思ったんだけど、あいつなら大丈夫だ」
「なん、で……っ! 分かんない、ですよ……っ」
聖南、待って、まず話をしたいから腰動かさないで……!
容赦なく押し入ってきた聖南のものがあまりに熱くて、話をさせてって思ってるのにどっちにも意識を持っていかれて困惑した。
先端がやんわりと奥を突いてくると、もっと強く貫いてほしくて勝手に腰が浮く。
数え切れないくらい聖南に抱かれてきた俺は、そんな事まで無意識にしちゃうようになっていた。
俺の浮いた腰を聖南が掴むと、ググッとさらに突き進んでくる。
……あ、当たってる……っ、奥まで、きてる……!
「夢を追い掛けてる奴は絶対にヘタ打たねぇ。信念っつーか野望があるとな、それとは関係ねぇ事で夢絶たれる方がよっぽど怖ぇんだよ」
聖南が腰を動かす度に、ずちゅ、とやらしい音がする。
昂り始めた俺のものがゆらゆらしているのが視界に入って、恥ずかしかった。
ど、どうしよ……っ、何も考えらんなくなってきた……。
「……っ……んっ…、っ……???」
「とにかく、大丈夫って事だ。むしろ協力してくれると思う。っつってももう会う機会はほとんど無ぇだろうけど。……舌出して」
「……ぅ、あっ? んっ……んっ……んっ……」
頭の中がぼんやりしていた俺は、聖南がくれるキスに夢中で応えて背中に腕を回した。
なんだかよく分かんないけど……聖南が大丈夫って言ってるから、大丈夫なんだ……。
考える事をやめてしまった俺の脳は、いいところを擦られる快感を追い始めていてなんの役にも立たない。
「それより葉璃ちゃんがなんで、「ヤダ」って思ったかーなんだけど」
「んん……っ? ……ふっ……ん、んっ……」
「あ、ごめん。今日まだ唾液あげてなかった」
「え、っ? んむっっ……! んーっ……!」
「ちゃんと飲んだ? 俺が葉璃の体の一部になるんだから、溢さず飲めよ」
「む、り……っ! くる、し……い……!」
聖南の舌がずっと俺の舌を弄んでるから、呼吸もロクにさせてもらえてないのに。
くちゅくちゅと唾液を口腔内に運ばれて、苦しくて飲みきれないでいたら聖南に怒られた。
……っ理不尽だよ。
息ができないのに喉動かせるわけないもん……!
絶え間なく腰も動かされて、中を存分に擦り上げてくるから……俺は、聖南にしがみついてるのでやっとなんだよ……っ。
「んーと、葉璃ちゃんは俺の事が好き過ぎて、愛しちゃってるから、誤解だっつってんのにぐるぐるすんだろーと思う。ほっぺた膨らませて怒ってたもんな、さっき。違う?」
激しく突き上げられて思考が止まってる俺に、余裕そうな聖南が何やら心理的な推理を始めた。
間違ってないよ、もちろん。
照れて頷けないけど、……そういう事だ。
聖南は俺のなのにって、悲しむよりも怒りが先に来て涙なんか出なかった。
いっぱいムカつきながら、「やっぱ俺じゃ聖南に相応しくないよね……」って最終的には凹んで、どの感情も確かに俺の本音だから正直に打ち明けたくても難しいんだよ。
「……んぁっ……せな、さん……っ、動くの、ちょっと待っ……っ」
「怒るって事は、俺の恋人だっていう自覚をちゃんと持ってくれてるって事だよな。聖南さん嬉しい♡」
「えぇ……っ、? んも、も、むぅ……!」
「ん、何? モモ? いきなりかわいーフレーズ言うなよ。次のシングルのタイトル「桃」にするか?」
「し、ない……っ、しない! モモなんて、言ってな……ぁぁっ……」
聖南の腰が止まらない。
ご機嫌な獣は、膝裏を持って俺の足を肩に掛けると、浮いたお尻を鷲掴んで楽しそうにピストンを継続した。
出入りする聖南の先端が、俺の気持ちいい場所を狙っては何回も肌をぶつけられる。
その態勢で俺は、しばらく声も出せないくらいガツガツ貫かれた。
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