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第22話
待ちに待った夏休み。
補習、講習も終わり教室棟には生徒の姿は見当たらない。
何時もは2棟で活動している吹奏楽部の音さえ聞こえてこない8月。
静かな廊下を突き進み、お目当ての教室のドアに手をかける。
ガチャ…ッ
「……」
日の当たる廊下の窓は閉め切られ、まるでサウナの様だ。
肌を伝う汗が学校指定のシャツに吸い込まれ、肌に張り付き気持ち悪い。
そんな中訪れた生物室は施錠されていた。
席を外してる…だけじゃ施錠までしないか
生物室の扉に背中を預け、買ったばかりのコンビニ袋からストレートティーを煽る。
アブラゼミがジュワジュワと鳴いている。
まるで油で揚げられてるみたいだ。
“自業自得”
頭に過るその言葉を振り払うように汗を乱暴に拭い窓から空を見上げた。
腹が立つ程、真っ青な空が広がっている。
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