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第25話

潮風が気持ち良い。 ずっと浴びて育っただけに磯のにおいは落ち着く。 同じ海なのに本土のにおいは薄い。 適当な岩に腰を下ろし、ぼけっと海と空の間を見ていた。 同じ青、 でも、違う青 空と海が混ざったら綺麗だろうな 永遠に交わる事のない2つの青。 地面に寝そべり、ジリジリと肌を焼く太陽を全身で受け止める。 このまま、海の底にいけたらどんなに良いだろう 「俺の事は受け入れてくれないのに、このくそ暑い太陽は受け入れるんだ。」 あぁ、幻聴まで聴こ、え… 「え…」 半身を起き上がらせるとそこには汗に塗れた制服姿のあの生徒が立っていた。 手に持ったコンビニ袋が潮風にはためき、音をたてている。

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