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第79話

「あー、やべ…イきそ」 一定だった動きは自分の事を気遣っていてくれていたからだと知ったのは、なんとか呼吸が出来るギリギリの時だった。 「先、イってください…っ、」 「え、あ……っ…あっ、」 「馬鹿っ、声」 いきなり急所を握られれば声も出てしまう。 それに自分以外に扱かれるのは、慣れない。 自分でする事だってあまりないのだから殊更だ。 タオルを推し当てられ、なんとか声は我慢出来ているがタオルがなければ近所に聞こえていただろう。 高齢者の多い一画だが若い人も暮らしている。 そんな破廉恥な事、絶対駄目だ。 「…っ、」 締め付けに堪えながら、先にイかせようのする古志の色っぽい顔。 汗が伝い落ちるだけでも格好良い。 また一粒汗が首を伝う。 「ぅっ、…んっ、ん」 腰の動きが早くなり肺の空気が一気に漏れた。 酸素が足りない。 打ち付けられる腰の早さ、腰を掴む手の力、埋め込まれる陰茎の大きさ、すべてが自分を翻弄する。 「ぐ…っう、…んんっ、ん゙ん゙ぅ゙」 腰を大きく跳ねさせ、爪先が畳を蹴った。 ぴっと摩擦熱が走るが、それが本当に摩擦の熱なのかセックスで性的快感を感じ熱の様に感じたのか判断出来ない。 ただ、古志の手を汚す精液が腹に垂れてきたのは分かった。 「う…ん、ハァ……」 無様に精を吐き出し残滓まで古志の手によって吐き出させてもらう。 自分で行う性処理とは違い、すごく気持ち良い。 頭が溶けそうだ。 何も考えたくない。 賢者タイムも深く、ボーッとしてしまう。

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